9名の救出劇C
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ん!」
「木下さん!」
必死の抵抗も虚しく、私達は別々の場所へと連れて行かれてしまった。
?? ケヤキモール、デパート屋上 ??
私が連れて行かれたのは、ケヤキモールにあるデパートの屋上だった。
そこにはCクラスの男子が2人待機していて、アルベルト君に私を床に押さえつけさせると私の手足をロープで縛ってきた。
「よ〜し。これでもう抵抗できねぇだろ」
「ああ。アルベルト、もういいぜ」
「OK」
私の身動きを封じると、アルベルト君はデパートの屋上から出て行ってしまった。
そしてCクラスの男子2名と私だけが屋上に取り残された。
「……こんなことして何が目的? 同じクラスの木下さんまで誘拐して何がしたいの?」
私は近くにいる男子達にそう問いかけた。
こんなのれっきとした犯罪行為をして一体に何になると言うのか。
「お前達は沢田を潰すための餌だよ」
「餌?」
「そうだ。これは龍園さんによる沢田を潰すための作戦だからな」
なるほど。ここ最近Cクラスの動きが活発だったのはこの作戦の為か。まさかそのために自分のクラスメイトまでも犠牲にするとは思わなかった。
それにしても、私は特にCクラスからの接触はなかったはずなのだけど……まぁそれもCクラスの作戦なのだろう。私はまんまとその作戦にハマってしまったというわけだ。
「その……餌は私と木下さんということかしら?」
「いや、お前達だけじゃない。他にも8人いる」
「は?」
……という事は、10人も人質を取ったという事?
「……どうしてそんなに大人数を」
「沢田を確実に潰すためだろ? あいつの仲間を潰せば、あいつも潰れるって寸法らしいぜ」
「仲間を……潰す?」
「そうだ。最悪の場合沢田を潰せなくとも、沢田が人質の誰か1人を助けようとした時点で他の9人を潰す。そうすれば1人は助かっても9人は助からない。沢田はクラスからの信頼も失い勝手に潰れる。そして沢田が潰れればDクラスも潰れるってわけだな」
「……」
なるほど。綱吉君なら仲間を潰されたりしたら正気ではいられないかもしれない。それを逆手にとった作戦なのね。そしてその作戦は見事に成功してしまったのだろう。
(くっ、Cクラスの動きには気づいていたはずなのに……)
この状況を防げなかった自分に怒りがこみ上げる。
せっかく櫛田さんとの争いに一区切りつい
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