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ようこそボンゴレ]世。実力至上主義の教室へ
9名の救出劇A
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。毎晩泣きながら無事に朝が来るように祈るばかりだった。

 

 

 ……彼に出会ったのはそんな時だった。

 

 

 そう。私の好きな人……沢田綱吉君だ。

 

「佐倉さん。じゃあ俺達も付き合うよ」

 

「何言ってるの! 佐倉さんの写真のおかげで一方的に須藤君が悪いって事にならなかったんだよ? 十分過ぎる活躍だったよ。本当にありがとう、佐倉さん」

 

「佐倉さん。これからも何か困った事があったら、いつでも俺に相談してよ」

 

 あの時に綱吉君がくれた言葉は今でも覚えている。

 

 だから私は、誘拐される直前にどうにか綱吉君に緊急連絡を送った。

 

 これで綱吉君が助けに来てくれるはず。

 

 ……だけど、それまでは私は1人なんだよね。

 

「はぁ、なんで俺達はこいつ担当なんだろうなぁ? 櫛田ちゃんとか長谷部とかいう女の方が良かったぜ」

「まぁな〜。お、でもこいつもなかなかいい体してねぇ?」

「ん〜、まぁそうか?」

 

 男の子達は私の体を隅々まで見回してきた。

 

 ……気持ち悪い。そんな目で見ないで欲しい。

 

 しばらくして男の子の1人は私から視線を外したけど、もう1人だけは私の顔を見つめたまま視線を外そうとしなかった。

 

「というかさ、こいつのことどっかで見たことある気がすんだよなぁ」

「ははっ、同じ学校で同じ学年だぜ? 見たことあるに決まってんだろw」

「いや、そういうんじゃねぇんだよな。この学校に来る前に見た事ある気がするんだよ」

「お? 同中だったのか?」

「それならはっきり覚えてるはずだろ? なんで思い出せないんだろーなぁ」

「! もしかして前はメガネかけてなかったんじゃねぇ?」

「お! それあるな! よし、メガネを取ってやれ」

 

 男の子の1人が私のメガネに手を伸ばしてくる。

 

「や、やめてっ!」

「おい、抵抗すんなよっ!」

 

 ……だめ。メガネは外さないで!

 

 素顔は見られたくないの! もしかしたらグラビアしてた私の事を知ってる人がいるかもしれな……い。

 

 私の抵抗も虚しく、メガネは男の子に奪われてしまった。

 

 私の事を見たことがある気がすると言っていた男の子は、私の素顔を見るとはっとした表情になり……ニヤニヤと薄気味悪い笑みを浮かべ始めた。

 

「……へへへっ! ま、まじかよっ!」

「なんだ? 誰か思い出したのか?」

(ま、まさか……)

 

 私の嫌な予感は当たっていたようだ。

 

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