9名の救出劇A
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モブ共。私達のラブストーリー≠フ出演者になれた事を光栄に思って眠ってね♪
「……桔梗、今助ける」
「うんっ♪」
ツナ君は私の手足を縛っているロープを外し、気絶している男子達の手を適当な場所に縛り付けた。
「桔梗、動けそうか?」
「……」
本音を言うと動ける。でも、ここで動けないと言えば、ツナ君ならあれをしてくれるはず!
そう! お姫様だっこを!
ラブストーリーは、騎士様によるお姫様だっこでフィナーレを迎えるのがふさわしいもん!
「う、う〜ん。無理みた〜い」
「そうか。なら少しの間我慢してk」
「うんっっ!」
「……早いな。よっと!」
「うわぁっ?」
私は無事にツナ君にお姫様抱っこをしてもらえた。
そして、ツナ君は歩き始める。
ツナ君の腕の温もりに浸りながら、頭の中ではこの後のラブストーリーの構想が練り上げられていく。
(うふふ♪ ねぇダーリン! このまま結婚式場まで行っちゃう?)
……なんて幸せの絶頂だったのに。
その幸せは1〜2分で終わりを告げたんだ。
……こいつのせいでねっ!
「あ! 沢田! そして桔梗ちゃ〜ん!」
「! 池、来てくれてありがとう」
「全然いいよ! むしろ呼んでくれてサンキューな!」
「……」
そう! 空き店舗の外に出たら、寛治君が待っていたの!
「桔梗ちゃん! 大丈夫!? け、怪我とかしてない!?」
「……あ、あはは。平気だよ寛治く〜ん」
ツナ君は寛治君に気づいた途端に私を下ろしちゃうし、寛治君は私の事を親かよってくらい心配してくるし!
「池、桔梗を病院に連れて行ってくれ」
「おう! 俺に任せろ!」
(いやいや、任せたくないから!)
「ツナ君、もう行っちゃうの?」
「すまない、この後は愛里を助けに行くんだ」
「……ぶ〜。わかった。気をつけてね」
「ありがとう。じゃあ池、頼んだぞ」
「おお!」
流石の私でも他の子を助けようとするツナ君を止めることはできないみたい。
一度私に背を向けたツナ君。だけど走り出す前にもう一度振り返ってくれて、私の頭に手を置いて軽く撫でてくれた。
……それもいつもの優しい表情で。
「桔梗。後で見舞いに行くからな」
「! ……うんっ♪ 病院で待ってる?」
私の
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