9名の救出劇A
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言うなら今すぐ呼んでみろよ、その騎士様をさw」
ふっ、バカ共め。自分からやられに行くなんて、さすがはモブキャラね。
じゃあ遠慮なく呼ばせてもらおうかな?
「……すぅ〜」
私は深く息を吸い込んだ。
……確証はない。呼んですぐに来てくれる確証なんてない。
でもなんでだろう。ツナ君なら、私が助けを求めたらすぐに駆けつけてくれる。そんな気がしてるんだ。
……だから私は、君の名前を叫ぶよ!
「ツナ君! 助けて〜っ!」
「……」
「……」
「……」
「……ぷっw 来ないじゃん?」
私が叫んでから数十秒。
誰も現れない事に吹き出す男子達。
でもそれは大きな間違いだよ?
だって……来てくれたもん♪
??ドーン!
『っ!?』
大きな衝撃音と共に、建物の扉が内側に倒れ込む。
「なっ、なんだなんだ!?」
「扉が倒れてきた!?」
いきなりの事に慌てふためく男子達。
そんな男子達を他所に、私の視線は倒れた扉の向こうに釘付けになっている。
(……ああ、かっこいいなぁ?)
これこれ! こういう登場シーンを求めてたの!
??コツ、コツ。
土煙舞う中、その向こうから騎士様が現れる!
「……! さ、沢田!」
「き、来やがったか!」
「……お前達」
そして騎士の登場に驚く敵に、騎士は冷静に怒りをぶつけるの!
「な、なんだよ!」
「……桔梗は返してもらうぞ」
「……ツナ君?」
ゴーーーーールっ?
来た来た来たぁ♪
セリフも、セリフの間も完璧!
しかもいつもと違って私の事呼びすてだしっ♪
さすがはツナ君、分かってるぅ〜♪
私の大大大好きな騎士様っ?
あ〜! 承認欲求が満たされる〜♪
大好きな、いや愛してる人から助け出される!
まさにロマン! 女の本懐! もう〜さいっっこう♪
「や、やってみろや!」
「行くぞおらぁっ!」
「……ふん」
??ドゴッ!
『うっ!』
無謀にもツナ君に突っ込んで行った男子達は、鳩尾に拳を撃ち込まれて呆気なく気絶してしまった。
じゃあね
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