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ようこそボンゴレ]世。実力至上主義の教室へ
9名の救出劇A
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何時間も費やすんだ。

 

「そして、グループの中に楽しいという感情を生んでいるのは俺じゃない。波瑠加、君だ」

「……私?」

「そうだ。俺が集めたメンバーを、グループという一つの輪に繋げたのは君だ。だからこそ、グループで集まっている時に君が笑っていると他のメンバー達も笑うんだ。全員を繋げている君を通じて、皆で楽しいという感情を共有するんだ!」

「……ツナぴょん」

 

 ツナぴょんは力強い目で私の事を見つめている。

 

 そしてツナぴょんの言ってくれた言葉は素直に嬉しい。

 

 私だって友達を作って青春したっていい。そう言ってくれている気がした。

 

「……だから、波瑠加には笑っていて欲しいんだよ。たとえグループにどんな事が起きたって、君が楽しそうに笑っていればグループメンバーも安心して笑えるから」

「……でも私、こんな時に笑える自信ないよ?」

 

 これは私の本心。私は怖い目にあった時も気丈に笑える様な強い女じゃない。しかも親友が酷い目にあったというのなら尚更だ。

 

「……もちろん君だけに無理を強いるつもりはないさ。さっきも言ったけど、沢田グループは俺が集めて君が繋げたグループだ。だから、波瑠加が安心して笑っていられる場所は俺が用意するよ。どんな状況に陥ったって君が不安になったり怖い思いをしなくて済むように、俺が君の事を守る」

「……うん」

「改めて頼むよ。……この後愛里に会ったら、笑顔で大丈夫だと言ってあげてくれないか? 君が大丈夫なら……愛里も、啓誠も、明人も。もちろん俺と清隆も。大丈夫だって安心できるから」

 

 ??ゴシゴシ。

 

 再び目に溜まっていた涙をブレザーの袖で拭い、私はツナぴょんに向けて強く頷いてみせる。

 

「……うん! わかった!」

「……ありがとう」

「! っ///」

 

 ツナぴょんに微笑みかけられて、私は思わずドキッとしてしまう。

 

(あ、あれ? ツナぴょんってこんなにカッコよかったっけ?)

 

 心臓が高鳴っている所に、ツナぴょんは再び心臓に悪い事をしてきた。

 

「……よっと」

「わ、わああっ///」

 

 なんといきなりお姫様だっこをしてきたのだ。

 

 そして、そのままツナぴょんは私を抱えて水泳部用プールの外へと出て行った。

 

 

「波瑠加! 綱吉!」

 

 水泳部用プールの外に出ると、みやっちが走り寄ってきた。

 

 ……近くで待機していたのかな。

 

 みやっちが私達の元に来ると、ツナぴょんは私の事を近くの段差がある所
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