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ヤザン・リガミリティア
害獣侵入
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星をさされ、ウッソの頬を伝う冷や汗が増えていく。

この人の野獣的感性と人生経験値を、分かっていたつもりでまだまだ甘く見ていたとウッソは観念する。

少年の幼い諦念顔を、獣が如くの凶相の瞳がジロリと睨んだ。

 

「脱走に、機密の持ち出し……軍隊なら銃殺もんだ。この民間組織のリガ・ミリティアでも、最低でもここで貴様を一発修・正・といく所だがな…。

こっちはこっちで、救出作戦で必ず助けてやると大言吐いて、まんまとファラ・グリフォンにしてやられた落ち度がある。

後は、そうだな…。シャクティが女王マリアの娘という事を、ひた隠しにしていた事もだ。

貴様に殴られてやると言った手前……互いにチャラだ」

 

「ヤザンさん…」

 

「お前にとって、シャクティがどれ程大切なのかは、これまでの事で少しは理解しているつもりだ。

…だがそれは、貴様とはベクトルが違うが、俺達リガ・ミリティアの大人にとっても同じでな。

だから、一人で焦るな。俺達も、すぐに次の矢を考えているんだ。

お前一人で駆け回るより、俺達と走る方が速い。たとえお前がスペシャルなニュータイプでも…一人じゃどうにもならん事もある」

 

ニュータイプが持つ可能性と、所詮一生物に過ぎないニュータイプの限界。そのどちらもヤザンは見てきたから、ウッソを一人で放り出したりはしない。

ウッソの目が伏し目がちに泳いだ。

 

「だからな…ウッソ。すぐに次の手に移るぞ」

 

「え?」

 

すぐにオデロ達を呼べ、とヤザンの顔が悪どく微笑し、ウッソはそんな野獣の顔を驚いたように見つめたのだった。

 

 

 

 

 

 



 

 

 

 

 

 

「本当にこんな方法で大丈夫なんですかぁ?」

 

「喚くなよ!どっちみち無茶は承知だ。俺達はゲリラ屋なんだぜ…。利用できるもんは何でも使わなきゃなァ?特に、ガキを使えば大人は油断するもんだ」

 

ぶつくさと言うオデロに、後部座席にふんぞり返るヤザンが粗野に言い返す。

 

「ガキを戦争に使うのは、クソ喰らえだってポリシーどうしたンですか…」

 

「そうも言ってられん状況になったって事だ。さっき説明しただろうが」

 

「シャクティがお姫様だってんでしょ?そりゃザンスカールの奴らのトコにいるのがヤバいってのは、俺でも分かりますよ!でも隊長だってまだ怪我治ってないし、それにスージィ達までサイド2に連れてくって―――」

 

「お前達は覚悟の決まったガキどもだ。もうただのガキ扱いはせん」

 

ヤザンにそう言われ、子供
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