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機動戦士ガンダムSEED DESTINY the oath
戦火の兆し
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ウルの言い争いなど、ステラの耳には入ってこなかった。
私は今、スティングが庇ってくれなかったら死んでいたのだ。その事実のみが私の頭の中を埋め尽くしていた。
忘れていた...ここは戦場だ。恐怖が私を埋め尽くしていく。

「いやぁぁぁーー!!」

もう何も考えられない。今はただ、目の前の恐怖から逃げるしかなかった。

急に離脱してくステラの後を追いながら、アウルは笑みを浮かべながら答える。

『な?結果オーライだろ?』










『逃がすもんかぁ!?』

シンの怒りのこもった叫びが通信機から響いた。
シンに続き、俺とルナマリアも急いで後を追いかける。

「それにしてもさっきのガイアは何だったんだ?急に棒立ちになりやがって...」

『ゼラ、とりあえず考えるのは後にしましょ?それより今はこいつらをなんとかしないと...アーモリー・ワンから離脱されたらおしまいよ!』

ルナマリアの言う通りだが、こいつらは不可解な点が多すぎる...
すると目の前を飛行していたカオスが、背部の筒のような形をしたパーツを2つ切り離した。そのタイミングで、まるで示し合わせたようにアビスが俺たちに一斉射撃を行う。
俺たちは急いで散開しビームを避けるが、先程のカオスから切り離されたカオスのパーツ、機動兵装用ポッドが俺達の背後に回り込んでおり、それらは自由自在に動きながらビームを放ってきた。

『なんて奴らだ!奪った機体でこうまで...!』

「シンに同感だな。まさかドラグーンシステムまで使いこなすなんてな」

カオスのポッドは前大戦時に開発されたドラグーンシステムを採用している。機体本体から分離して個別に攻撃できるシステムだが、高い空間認識能力がパイロットに求められる代物であり、ザフト軍でも一部のエースパイロットにしか扱えない。とてもじゃないがナチュラルには扱えるとは思えなかった。
しかも、今の一連の攻撃は牽制だったらしい。こちらとの距離がさらに開いてしまった。

『っく!流石にまずいわね...』

既にガイアは背部ビーム砲とライフルでの射撃を外壁に向け行っている。シンのインパルスがビームブーメランをガイアに向かって放つが、アビスにより迎撃されてしまい、アビスの放ったビームの光の中にブーメランは消えてしまった。さらにはブーメランを投げた隙にビームサーベルを構えたカオスに切りかかられ、シンのインパルスはエクスかリバーも失ってしまった。

「シン!」

ゼラはカオスに向けビームライフルを撃ち込みながら、ビームサーベルで切りかかり、ルナマリアはアビスへビームライフルで牽制する。

『ミネルバ!フォースシルエットを!』

『フォースシルエット、射出スタンバイ』

シンがミネルバへフォース
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