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星河の覇皇
第八十四部第二章 交渉の用意その十四

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「しかしだ」
「それでもですね」
「やはり医学が確かでだ」
「多産の家庭に特典を設ければ」
「人口は増える、医学が確かでもな」
 ギルフォードはこうも言った。
「失業率が高いか社会が不安定でだ」
「特典がなければ」
「人口は増えにくい」
「容易に少子高齢の事態に陥りますね」
「二十一世紀多くの国家がその状況に陥った」
「はい、そして停滞しました」
「それは今のエウロパでは許されない」
 断じてという口調での言葉だった。
「とかくだ」
「人口を増加させなければならない」
「惑星、衛星の開発と開拓も進めるしな」
「国民を増やしていき」
「倍に倍でな」
「増やしていきますね」
「連合は百年後には三倍になる勢いだ」
 四兆が十二兆になるというのだ。
「その国に勝とうと思うならな」
「やはり人口増加を徹底させるべきですね」
「そうしていく、そして首都防衛もだ」
「万全の状態にしますね」
「今話している通りにな、ひいてはな」
「エウロパの領土全体を」
「堅固なものにしていく、ニーベルング要塞は奪われ」
 他ならぬ連合によってだ、そして今は連合によって要塞群にまでなっていてエウロパへの備えになっている。
「モントローズ要塞もだ」
「無効化されています」
「その状況でもな」
「防衛体制は充実させますね」
「予算を多く投入してもな」
 それでもというのだ。
「行っていく」
「左様ですね」
「是非な」
 こう話してだ、そしてだった。
 ギルフォードはカミュとさらに話していった、その後で。
 彼は今度はモンサルヴァートと会談しそうして自身の考えを述べた。すると。
 モンサルヴァートは彼にこう返した。
「問題はやはり予算です」
「それがだな」
「どうかですが」
「予算は気にしなくていい」
 ギルフォードはモンサルヴァートに平然として答えた。
「そちらはな」
「国債ですか」
「そうだ」 
 まさにというのだ。
「それを発行してだ」
「軍事費を調達しますか」
「そうしてだ」
「計画をですね」
「実行してもらう」
「では」
「予算があるならだな」
 もう一度モンサルヴァートに言った。
「可能だな」
「はい、ですが既に」
「軍事費はだな」
「かなりのものになっていますが」
「構わない」
一切と言うのだった。
「今はな」
「どうしても必要ですね」
「だから国債を発行してだ」
「軍事費にも使われるのですね」
「エウロパの国土を守りかつだ」
「連合から守る」
「その為にな、そして暗黒宙域の踏破もな」
 このこともというのだ。
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