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第二十二話 姉妹その八

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「そうなります」
「わかりました、それでは」
「その時が来れば」
「神威が決断の時を向かいます」
 遂にという言葉だった。
「ですから」
「はい、その時にですね」
「あらためてですね」
「彼等は動きます、そして」 
 丁は床の中で上半身を起こした姿勢で話した、寝間着は白い着物だが何処か死者が着る服を思わせる。
「あの少女、桃生小鳥は」
「その時にですね」
「もう一人の神威に殺されますね」
「地の龍の神威に」
 その彼にというのだ。
「天の龍の神威の目の前で」
「ではその時に備えて」
「天の龍の方々に」
「既にお話しています、そして」
 二人にさらに話した。
「その時は動いてもらいますが」
「しかしですね」
「そうしてもですね」
「運命は変わりません」
 そうなるというのだ。
「ですからどうしてもです」
「少女は殺され」
「二人の神威は決別しますね」
「そして殺し合います」
 そうなるというのだ。
「天の龍、地の龍として」
「そうですか、全ては定まっていますか」
「運命は」
「残念ですが。そして剣を得る時ですが」 
 丁はこの時のことも話した。
「場所はもう決まっています」
「それは何処でしょうか」
「一体」
「彼女もわらわも話しませんでしたが」
 それでもというのだった。 
「桃生神社です」
「あちらですか」
「あちらなのですか」
「はい」
 二人に目を閉じて答えた。
「もうそれは言わずともです」
「決まっていたこと」
「そうでしたか」
「運命として」
 まさにそれでというのだ。
「そうなっていました、ですから」
「神威様そして天の龍の方々には」
「そちらに向かってもらいますか」
「時が来れば」
「そうして頂くのですね」
「そうなります、ですが」
 丁はこうも言った。
「思えばです」
「はい、桃生神社といいますと」
「まさに」 
 緋炎も蒼氷もだった。
 まずは畏まった姿勢になった、そのうえで冷静であるがそこに深い悲しみを以てそのうえで丁に応えたのだった。
「あの方が亡くなった」
「その場所ではないですか」
「そしてです」
「あの剣が生まれた場所です」
「そうです、そして」
 丁は二人にさらに話した。
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