第二章
[8]前話
「だからな」
「言われないですか」
「ああ、けれどな」
「インスタントラーメンはですか」
「醤油だろ」
「豚骨じゃないですか」
「一番は絶対に醤油だろ」
江戸は引かなかった、それでだった。
新潟は自分が食べている豚骨ラーメンを愛妻弁当を食べている江戸にほんの少し分けた。江戸も受け取って食べたが。
「やっぱりな」
「醤油ですか」
「それしかないだろ」
こう言うのだった。
「もうな」
「いや、実際ですよ」
新潟は豚骨のカップ麺はもう食べていた、それで二杯目に醤油を食べて言った。
「俺今醤油食べてますが」
「豚骨の方がいいか」
「ええ、絶対に」
強い声で言った、それから二人は昼休みの間ずっとインスタントラーメンの話をした、だがその決着はつかず。
午後の仕事に戻った、そして一ヶ月後。
新潟はまた職場で昼食にカップ麺を食べたが今回も豚骨だった、それで言うのだった。
「やっぱりカップ麺は豚骨だな」
「だから醤油だろ」
また江戸が言ってきた。
「一番は」
「いえいえ、そこは違いますよ」
「豚骨か」
「そこは譲れないですから」
「そう言うがな」
今回も議論になった、だが今回も決着はつかなかった。そうしてだった。
昼休みが終わると二人共仕事に戻った、結局今回もそうであって二人はそれぞれ食べ続けた。そうして楽しんでいったのだった、好きなインスタントラーメンを。
豚骨対立醤油 完
2023・6・19
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