第84話 西風の絶剣VS魔弓のエンネア
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を見つけないと話にならない、この邪魔な霧を吹き飛ばす必要があるな)
リィンは放たれる矢を必死で回避しながら打開策を考えていく。まずはこの視界の悪さをどうにかしようと彼は考えた。
(エアリアルで吹き飛ばすか?だがアーツは駆動中は無防備になる、このまま使えばいい的だ)
リィンは風属性のアーツ『エアリアル』で霧を吹き飛ばせないかと考える、しかしアーツは使う際に動けなくなる時間がありその隙を狙われてしまうと警戒して使えないようだ。
(なにかエンネアを誤魔化せる手段はないか……分け身はどうだ?いやアーツを使う前に消えてしまうな)
リィンは身を守る手段として実態のある残像を生み出す『分け身』を使えないかと考える、だが分け身は瞬間的にしか使えない、直ぐに消えてしまうだろう。
(いや待てよ?分け身に鬼の力を流し込んで実態を作ればもっと長く維持できるんじゃないのか?たしかレオンハルトがそんな事を言っていたな)
リィンは前に武術大会でロランスことレオンハルトが生命力と氣を流して分け身の実体化をしていたことを思い出した。
(出来るかどうかわからない、だがこのままではいずれ嬲り殺しにされるだけだ。やるかやらないか……人生はギャンブルだ!)
上手くいく保証はなかったがリィンは賭けに出た、鬼の力を生み出した分け身に流し込んでいく。
そしてリィンの目の前にもう一人のリィンが現れた。
「上手くいったのか……?それにしてもかなり疲れるな、多用は出来ないぞ、これ……」
実態を生み出す事は出来たがかなりの体力を持っていかれた、リィンはこの技は多様出来ないなと考える。
そこに4本の矢が四方から襲い掛かってくる、リィンは2本の矢を切り落とし分け身がもう2本の矢を切り落とす。
「よし、上手くいったぞ!」
未だ存在を残す分け身を見てリィンは賭けに勝ったと思いアーツの準備に移った。そこに更に矢が飛んで来るが分け身が全て防いでくれた。
「よし、これなら使えるぞ!エアリアル!」
リィンはアーツを駆動して導力魔法を放った、辺りに大きな竜巻が現れて霧を吹き飛ばしていく。
「見つけたぞ!」
霧が晴れた広場の柱の上、そこにエンネアと宙に浮かぶ矢の山だった。
「まさかそんな手を使うなんてね……!」
エンネアの言葉と共に矢が一斉にリィンに向かっていった。リィンは分け身と共に矢を切り抜けてエンネアに接近していく。
「くらえっ!」
「甘いわ!」
リィンの振り上げた太刀をエンネアは弓で受け止めた。普通の鉄ではないようでリィンの太刀を受け止めても弓は斬れなかった。
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