IS学園試験!
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ISでの戦闘能力を測っていたが、かなりのレベルだな。ISなんてくだらないと思っていたけど、日頃からビクビクしているあの人がこんなにも強いのか。
両拳銃を収納し、俺は得意の近接ブレードを展開する。
「射撃兵装相手にブレードとは、感心しませんよ」
真耶さんがそう言うが、俺は逆に言い返した。
「甘い!」
その声と同時に俺は直進し、すぐに標準を合わせた真耶さんがライフルで迎撃するが、すぐにその顔に余裕がなくなってきた。何故なら、
「弾丸を斬るなんて……」
そう。弾丸を斬っている。これはISだけでなく生身でも可能な話なのだが、銃弾が飛んでくる方向に刃を向けると、銃弾を両断できる。ただしやるときはハイパーセンサーが必須であり、いつも見ている弾丸がいつもとは遅く感じるのが理由だったりする。
「呆然とするな!!」
「は、はい!!」
あれ? 違和感を感じたんだが……。
なんてことは今は捨て置き、間合いに入った俺は即座に連続で斬り付け、シールドエネルギーをごっそりといただく。
「そ、そんな……。でもまだ―――」
おそらく「です」と続けようとしたのだろう。だがその前に俺の姿が変わっていった。どこか禍々しく感じる。
「……なるほど。ようやくこのISが俺の専用機となったわけか」
いきなりISに触れると起動し、また触れると拒絶し、
「どれだけ気まぐれなんだよ、お前は……」
そう言って、俺は真耶さんに向き直った。
「―――フルドライブ」
俺の声に呼応し、背部に展開されている非固定浮遊部位から緑の光が漏れ出す。
「………『vanish』」
頭に流れてきたキーワードを唱え、驚きふためく真耶さんをすれ違い様に切り裂く。
『試合終了。勝者―――風宮祐人』
まるで用意されていたかのアナウンスから俺が勝ったという知らせが聞こえた。
■■■
俺と真耶さんはさっきまでいたピットに戻った。
「お疲れ様、二人とも。これで試験を終了する。……ところで風宮、お前の機体の名前は何だ?」
「………そういえば、ないですね」
今気付いたけど、まったくなかった。
「………エヴィル」
「不吉な感じしかしませんね」
「後はイリュジオンとかヒュッケバインとか……」
「どうしてお前はそう悪い方向に行くんだ……」
幻影と……凶鳥?
「じゃあ、ディアンルグで」
ということでこの名前に決定した。
「それでは、俺はこれで失礼します」
そう言って出ようとすると、
「あ、待ってください!」
急に真耶さんに止められてしまった。
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