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八条学園騒動記
第七百三話 桜だけでなくその八

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「我々の食べるものよりも」
「そうだな」
「まことに」 
 上等兵は平民とは言わなかった、薩摩星系の方言で確かに周りからはわかりにくいがそれでも察されない様にし続けているのだ。
「そのことは」
「そうだ、兎角だ」
「連合はですね」
「何にでもそうだが」
「食べるものについても」
「実に品がない」
「味が強くて」 
 それでというのだ。
「素材の味を活かさず調味料や香辛料の味がです」
「濃くてな、ただ栄養バランスはな」
「いいですね」
「これだけ濃い味でもな」
 それでもとだ、大尉は話した。
「塩分はな」
「然程ですね」
「高くなくな」
「他の栄養素もですね」
「バランスがいい、ご飯や麦にもな」
 即ち穀物にもというのだ。
「多くのビタミンがある」
「品種改良により」
「澱粉質以外の栄養素もな」
「ある様にしましたね」
「米は玄米にしないとな」
「かつてはでしたね」
「栄養価は澱粉だけになりな」
 そうなってしまいというのだ。
「そればかり食べるとな」
「栄養バランスが悪くなり」
「脚気にもなった」
「日本にかつて多くあった病気ですね」
「これになると足がむくみ」
 まずそうなりというのだ。
「倦怠感に襲われ動けなくなりな」
「やがて心臓も動かなくなり」
「死に至るというな」
「恐ろしい病気でしたね」
「白米ばかり食べているとな」
 かつてはというのだ。
「それになったものだ」
「歴史にありますね」
「しかし今はな」
「白米でもですね」
「多くのビタミンがありな」
 その中にというのだ。
「そのまま食べてもな」
「栄養バランスがいいですね」
「様々な穀物や野菜や果物を品種改良してな」
 連合のことのこともだ、大尉は話した。
「そうした食べものにして塩分やカロリーもな」
「考慮されていて」
「実にだ」
「栄養バランスはいいのですね」
「そうなっている」
「そしてそういった食事を常に多く食べているので」
「連合の者達は体格がいい」
 そうなっているというのだ。
「そして彼等が言うには頭もな」
「いいのですね」
「知能指数はな」
 大尉はこのことから話した。
「連合の全ての国がだ」
「エウロパの全ての国よりもいい」
「これは混血とな」
「食事の結果ですね」
「そこに文明の高度さに基づく生活の良さも入れているが」
「食事のこともですね」
「入れてだ」 
 そうしてというのだ。
「主張している、連合の者達の方がだ」
「エウロパの者達より頭がいい」
「そうな、だがその差はな」
 連合とエウロパの知能の違いはというと。
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