第八十二話 阪神圧勝その六
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「強くなることもないよ」
「そうよね」
「フロントが現場に口を出しても」
「それ最悪っていうわね」
「だって現場じゃないから」
達川は言った。
「現場は何といってもね」
「選手の人達よね」
「それで監督さんやコーチの人達がだよ」
「やってるわね」
「巨人なんか今でもね」
それこそというのだ、尚巨人のフロントが現場に口出しをすることはそれこそこのチームの歴史がはじまってからのことである。
「普通に口出ししてるけれどね」
「それも巨人が弱い原因ね」
「もう何でもね」
それこそというのだ。
「采配の一つ一つまでね」
「あそこのフロント口出すわね」
「それでも有名だしね」
「それが横浜でもだったのよね」
「もうね」
前の親会社はというのだ。
「何もいいことしないのに」
「口は出す」
「それで尚更だよ」
「弱くなったわね」
「そうだったんだ、けれど今のフロントは」
それこそというのだ。
「全くね」
「そういうことしないから」
「随分よくなったよ」
「だから今そこそこ強いのね」
「阪神程じゃないけれどね」
「阪神は毎年優勝してるしね」
一華はこの現実を話した。
「だからね」
「横浜は優勝出来ないけれど」
「クライマックスにも出るし」
「強いよ」
達川も言った。
「というか巨人以外のチームは」
「何処も侮れないわね」
「阪神でもね」
最強のこのチームでもというのだ。
「実際ね」
「負ける時もあるし」
「そうだよ、あと今の阪神のフロントは現場に口出ししないけれど」
「昔は違ったのね」
「結構ね」
一華に苦い顔で話した。
「あれこれやったんだよ」
「阪神のフロントも」
「そうなんだ、まあ暗黒時代は」
一九八七年から二〇〇一年までだ、この間何度も最下位になっている。
「仕方なかったかな」
「仕方なかった?」
「どうしようもなかったかな」
こう言うのだった。
「あの時はね」
「阪神弱かったけれど」
「ドツボに嵌ってたっていうか」
当時の阪神はというのだ。
「もうね」
「何をしても裏目ね」
「助っ人獲得したら」
打者のというのだ。
「皆駄目とかね」
「全然打たなくて」
「そうした人ばかりで」
「ピッチャーはよかったのよね」
「それでも打たなくてね」
中継ぎ課と言われた中継ぎ陣も奮闘していた。
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