接触
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「全く・・・俺たちの身になってほしいものだ」
「そういうなよ、楽しみなくせに」
「こんな役回りでは、楽しみなんて微塵もない」
そこからの二人の会話は一切ない。ただ静かに、そして人目につかないように自分たちの泊まるところへと向かう両者。彼らが何をしようとしているのか、この時知るものは誰もいなかった。
シリルside
「あのオッサン、いつまでほっつき歩いてるんだ?」
ここは俺たちが泊まる宿であるハニーボーン。そこの一室でそれぞれのベッドに腰かけている俺たちの中で仏頂面のラクサスさんが唯一いないギルダーツさんのことを話していました。
「カナもまだみてぇだし・・・酔いつぶれてんじゃねぇのか?」
「イカれてるぜ」
いつも通りパンツ一枚でいるグレイさんとすでに横になっていつでも眠りにつく準備が出来上がっているガジルさん。本当は参加チームごとの部屋割りの予定だったんだけど、女性陣の中に一人だけ放り出されたら眠れるわけもないと思い、エルザさんにお願いしたら快く変わってもらったので俺はこちらの部屋にいれてたりする。
「もしかしてギルダーツの奴!!喧嘩してんじゃねぇのか!?」
すると、突然立ち上がり思い付いたことを叫ぶナツさん。ただ、その表情は心配によるものではなくワクワクしているような、嬉しそうな表情に見えた。
「ギルダーツさんに限ってそんなことあるわけないじゃないですか」
「いいや!!そうとなったら早速混ざって来ねぇとな!!」
「あ!!ナツさん!!」
燃え上がる気持ちを抑えられないのか、炎を吐き出しながら扉を勢いよく開いて飛び出していくナツさん。助けてくるではなく参加してくると言う当たりが彼らしいけど、ギルダーツさんに限って喧嘩をしているわけはないと思うので、彼のこの行動は無意味に終わると思う。
「どうする?」
「俺はパスだ。あのオッサンがやられるわけねぇしな」
「全くだ。俺は寝る」
そう言ってラクサスさんはシャワーを浴びるためにかバスタオルを持って立ち上がる。ガジルさんも興味がないようで布団を被り寝息を立てていた。残された俺とグレイさんは顔を見合わせると、大きくタメ息をつく。
「しょうがねぇ。俺たちが行くしかねぇか」
「そうですね。何もないとは思いますけど」
ギルダーツさんだけなら心配ないとは思うけど、ナツさんが絡んでしまうと何でもない事態が大問題になる可能性すらある。そのため渋々俺とグレイさんは彼を追いかけるために立ち上がり扉へと手を掛けようとしたところ、その扉が勢いよく開かれた。
「うにゃっ!?」
「おお、悪ぃ」
扉を開いたのはギルダーツさん。突然扉が開いたことで額
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