暁 〜小説投稿サイト〜
新オズのリンキティンク
第四幕その四

[8]前話 [2]次話
 そうしてです、こう言いました。丁度後ろに爬虫類のコーナーがあってそこには様々な生きもの達がいます。
「それもよいのう」
「そうですね、日本のお料理は鰻もいいですし」
 王子も応えてきました。
「それならです」
「鰻もじゃ」
「いいですね」
「では今宵はな」
「鰻ですね」
「まむしじゃ」
 西鶴さんのお言葉を受けて言いました。
「それにしようぞ」
「それでは」
「そしてじゃ」
 王子にさらに言いました。
「行く店はな」
「何処ですか?」
「あそこじゃ」
 王子に思わせぶりに言いました。
「あの店じゃ」
「ああ、あそこですね」
 王子は言われて頷きました。
「あのお店ですね」
「どうじゃ」
「いいですね」
 王子はリンキティンク王にあらためて頷きました。
「あれは」
「そうであるな」
「はい、じゃあ皆で」
「今宵はな」
「あのお店ですね」
「それでまむしの後はな」
 さらに言うのでした。
「はしごで関東煮をじゃ」
「食べますか」
「それでどうじゃ」
「では」
「うむ、今宵はまむしじゃ」
「そして関東煮ですね」
「それじゃ」
 笑顔でお話してでした。
 皆で動物園の全ての生きもの達を観てでした。
 動物園を出た足であるお店に入りました、このお店も日本の趣のお店で中に入って鰻丼に蒲焼きそれに肝吸いを食べられる人の数だけ注文しますと。
 鰻丼には鰻が乗っていません、これにクッキーは驚きました。
「あの、鰻丼なのに」
「鰻が乗ってないのう」
「はい、どうしてですか?」
「こういうことじゃ」
 リンキティンク王はクッキーにです。
 明るく笑ってお箸でご飯を掘り出しますと。
 その中から鰻が出てきました、クッキーはそれを見て言いました。
「ご飯の中にですか」
「このお店ではそうなのじゃよ」
 クッキーに笑って言います。
「鰻が冷めん様にな」
「その為にですか」
「どうもそうなる様に考えてな」
 それでというのです。
「鰻をじゃ」
「ご飯の中にですね」
「入れてな」
 そうしてというのです。
「冷めん様にしてじゃ」
「そうしてですか」
「美味しく食える様にしておるのじゃ」
「そうなんですね」
「実はあのご飯とルーを最初から混ぜておるカレーもな」
 こちらのカレーのお話もしました。
「冷めん様にな」
「最初からですね」
「混ぜてな」
 ご飯とルーをというのです。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ