ライダー図鑑
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は剥がれ、生身となったハルトは地面を転がった。
「がっ……!」
全身が痛みで鈍る。
消滅していく響鬼に目をやることなく、ディケイドはハルトたちへ近づいてきた。
それこそが、世界の破壊者、ディケイド。銀色のディケイドは、ハルトの首元にライドブッカーの刃先を突き付けた。
「その意気じゃディケイド! これでトドメじゃ」
その声は、ディケイドの背後から聞こえてくる。
いつの間にやって来たのだろうか。黒いローブに身を包んだアマダムが、興奮気味に歩んできていた。
あれはどこの言葉だ、とハルトが思うのも束の間。
ディケイドは一瞬だけ横目でアマダムを見て、ライドブッカーからカードを取り出す。
ディケイドのクレストマークが描かれたそれ。それを見た途端、ハルトは息を呑んだ。
『ファイナルアタックライド ディ ディ ディ ディケイド』
「……っ!」
強く息を吸い、はっきりと目を開けるハルト。
ライドブッカーに宿る、十枚のカードエネルギー。それが切れ味を増し、生身のハルトに振り下ろされる___直前でディケイドは足を翻し、振り下ろされた剣。その刃の軌跡はまっすぐ、観戦を決め込んでいたアマダムへ飛んで行く。
アマダムは右手を真っすぐ伸ばす。それはディケイドの刃に対して十分な防御となり、刃は爆発とともに霧散する。
「何の真似じゃ? ディケイド……」
ゆっくりと手を下ろしながら、アマダムは問いただす。
ディケイドは肩を回しながら答えた。
「最初からお前の洗脳なんて受けていない。この聖杯戦争の運営側を、少し見てみたかっただけだ」
「何じゃ? サーヴァントが、令呪に逆らうんか!」
「生憎、ディケイドの力はそんなものに縛られることはない。それに俺は、もとより召喚されたサーヴァントでもないしな」
ディケイドは首を回した。
「お前らの聖杯が勝手に俺の手に令呪を刻んだからこうなった。結果、俺がプリテンダーのサーヴァント兼マスターなったが」
『ファイナルカメンライド クウガ アルティメット』
言いながら、ディケイドはケータッチの別の紋章を押す。
すると、ディケイドの胸に付くカードがめくられ、カードと同じ戦士の幻影が出現する。
黒の凄まじき戦士、クウガ アルティメットフォーム。
黒い体には、金色の血管が全身に走っており、凶悪そうな外見。まさに太陽を覆い隠す、究極の闇を思わせる体だが、皆の笑顔と青空を守るために、涙を隠すために被った仮面の目だけは、理性を保っているかのように、人間の温かい血と同じ色をしていた。
「もう十分だろう? 借りは返すぜ」
『ファイナルアタックライド ク ク ク クウガ』
ディケイドはそのまま、右腰のディケイドライバーにカードを装填
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