ALO編ーフェアリィ・ダンス編ー
18.ルグルー回路
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ーなんて」
男は周囲を見回し、再びキリトに向き直る。
「.......マジ?」
「......マジマジ」
二人ともにやっと笑って、リーファは思わずため息をつく。
「男って........」
「なんか、みもふたもないですよね........」
肩の上にいるユイも感心したように囁く。
「.........バカだな」
「今日の夕方かな.......ジータクスさん、あ、さっきのメイジ隊のリーダーなんだけどさ、あの人から携帯メールで呼び出されてさ、入ってみたらたった三人を十何人で狩るっつうじゃん、イジメかよって思ったんだけどさ、カゲムネさんをやった相手っていうからさ、なるほどなって」
「カゲムネってのは誰だ?」
「ランス隊の隊長だよ。シルフ狩りの名人なんだけどさ、昨日コテンパンにやられて逃げ帰ってきたんだよね。あんたがやったんだろ?」
男は俺を見てくる。リーファと視線を交わし、おそらく昨日の夜、撃退したサラマンダー部隊のリーダーのことだろう。
「で、そのジータクスさんは何であたしたちを狙ったの?」
「もっと上の命令だったみたいだぜ。なんか作戦の邪魔になるとか.......」
「作戦ってのは?」
「俺みたいな下っぱには教えてくれないんだけどさ、相当デカイこと狙ってるみたいだぜ。今日入った時、スゲぇ人数の軍隊が北に向かってくのを見たぜ」
「北..........世界樹攻略に挑戦する気なの?」
「まさか!最低でも全軍にエンシェント・ウエポン級の装備が必要だって金貯めてるとこだぜ」
リーファが右手の指を唇の下に置き、考える。
「俺の知ってるのは、こんなところだ。さっきの話本当だろうな」
「ああ、取引で嘘はつかないさ」
キリトが右の拳を握りしめ、にやっと笑う。
「ねぇ、さっき大暴れした悪魔キリトくん、何だよね?」
サラマンダーの男と別れたあとリーファが確認する。
「うーん、多分ね」
「多分って?」
「俺、たまにあるんだよな。戦闘中にブチ切れて記憶が飛んだりとか」
「うわ、こわっ」
リーファが足を止める。俺はそっと彼女の肩に手を置き、小さな声で囁いた。
「.........いつものことだ」
リーファは、呆れた顔でため息をつく。
「ああ、さっきのは何となく覚えてる。ユイに言われるまま魔法使ったら、なんか自分がえらい大きくなって剣もなくなるし、仕方ないから手掴みで」
「ボリボリ齧ったりもしてましたよ」
かわいらしいトーンで怖いことをユイがいう。
「ああ、そういえば........モンスター気分が味わえてなかなか楽しい体験だったぜ」
「その.....
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