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『外伝:赤』崩壊した世界で大剣豪とイチャコラしながら旅をする
殲滅-むくい-
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まず腕がくっつき、そして手を伸ばして首を手に取る。

「パイルダーオン!ガッチャーン!!」

まるで玩具のように、斬られたはずの部位が完全にくっつき、何事もなかったように立ち上がる。

「ふっふっふ…中々やるなお前ら。俺の首をはねたのはお前達で29人目だ…!!」
「……。」
「そこは『いや多っ!?』とか突っ込むんだよ!!クソハゲ!!」
「……。」
「…もーいい、萎えたわ。」

そう言うとやつはそっぽを向き、どこかへ行こうとする。

「ミッツ!!どこ行くんだよ!!」

それは仲間達にとっても予想外らしく、彼を呼び止める。
すると彼は満面の笑みを浮かべて振り向き。

「匂うんだよ&ェかんね?」
「匂うって…何がだよ?」

すんすんとわざとらしく鼻を鳴らして匂いを嗅ぐ仕草をしている。
そして鼻をつまみながら奴は答えた。

「くっせぇくっせぇ裏切り者の匂いがよォ〜?俺というマスターを裏切って、高学歴マスターに寝返った裏切り者の匂いが…!!」
「…!!」
「それと、親友であるはずの俺から最愛のサーヴァントを寝取りやがったクソチビメガネのクリスくんの匂いだァ?近くにいるなぁ?どうせ怪我人でも看護して偽善の自己満足に浸ってんだろ?えぇ?」

クリス。
やつはそう言った。
跳び上がる奴を追うべく俺も駆けようとするが…

「ま、時間稼ぎはできた感じやし、ワイらもミッツの後追おか。」
「だな。ここのリーダーと置鮎の奴の決着もついてんだろ。このレジスタンスも陥落寸前的な?」
「はは、キモっ。」

奴らの会話が耳に入り、足が止まる。

「陥落寸前…?」
「あー聞こえちゃった?このレジスタンスももうおしまい的な感じ!」

リーダー的存在であろう長い髪の男がそう答える。

「置鮎さんのセイバーが今戦ってんだよ。ま、瞬殺だろうけどさ。」
「…!!」

嫌な予感がした。
あのミッツと呼ばれた頭のおかしい人間辞めている奴を追うべきか
いや、それとも…!

「愚策かもしれないけど、二手に別れましょ。」
「…!」

逃げゆくヤツらを後目に、武蔵がそう提案する。
何が起こるかわからない今この状況、
互いの背中をカバーするためにも武蔵と離れるのは良くないだろう。
だが…

「大和くんはあいつらを追って。ほっといたら、なにか大変なことになる気がする。」
「俺もだ。しかし武蔵は…」
「私があいつのランスロットに負けたとこ、見たことあります?」

俺はあいつを追い、武蔵は因縁の相手である置鮎のランスロットを止めに行くと提案した
しかし1人で行くのは危険だし、それに置鮎はランスロットが勝つ為ならば平気でズルをする男だ。
だが武蔵は誇らしげな顔でそう言い、胸を張った。

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