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『外伝:赤』崩壊した世界で大剣豪とイチャコラしながら旅をする
殲滅-むくい-
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?」

土煙の中、そうぼやきながら奴が現れる。
道端にぺっと血の混じった唾を吐き捨て、彼はにんまりと笑いながらこちらへ歩いてくる。

「殺しちゃうよーん?本気の本気で、てめぇら仲良く晒し首アーンド八つ裂きの刑だよーん?」

両手に持っていた銃とナイフを捨て、丸腰になる奴。
しかし次の瞬間

「その前に串刺し刑だァ!!ヒャオウ!!」

地面を踏み抜く。
そうすると辺りからは棘が突き出た。
真っ赤な棘。それらは次々と地面から生え俺たちの方へやってくる。
それらをかわし、追ってくる棘から逃げるようにして駆ける。

「俺は串刺し公!てめぇはセンザンコウ!よって今夜はバーベキュー!!てめぇら丸焼きパーリナイ!!イェア!!!」

うるさい。
牽制として散弾銃を放つが、奴は前方に棘を生やして防ぐ。
さらには生えた棘を両手に取り、走り出した。

「チャンバラしようぜ!!!俺小次郎な!!」

武蔵に襲いかかる。
飛びかかってきた奴を武蔵は蹴飛ばし、呆気なく迎撃。
吹っ飛んだやつ目掛け走り出し、追撃をかける。

「ゥワオ!!超速い!?新幹線のサーヴァントか!?」
「いい加減やかましい!!」

体勢を立て直して奴は武蔵を迎え撃つ。
だが、

「…アレ?」

武蔵の方が速い。
即座に振り下ろされた二本の刀は、やつの腕を難なく両断する。

「武器が…ない?腕も、ない!?」
「その首もね…!!」

腕がなくなったことを理解する直前、奴は何が起きたのか分からない顔のまま、その首を切断される。
空飛ぶ奴の首。吹き出る鮮血。
ぼとっと地面に落ちると、首と腕を失った奴の身体は膝をつき、倒れた。

「……。」

もの言わなくなった奴の遺体を、無表情で眺める武蔵。
それから興味が無くなったのか、残りの3人へと冷たい視線を向けた。

「どうするの?頼みの綱である友達は私が斬ったけど。」

次に斬られるのは自分達。
だが三人はバカにしたような笑みを浮かべながらこちらを見下ろしている。

その余裕はどこから来ているのか、それはすぐに分かった。

「おいおい…人殺しは死刑だぞ?分かってんのか?」
「…?」

背後からの声、
咄嗟に振り向くとそこには

「でも良かったな。俺が生きてて。お前ら死刑は免れた。タフな俺に感謝しろよ。」

首だけになっても話し続ける奴の姿が

「!?」

武蔵も俺も驚く。
首を斬られても生きているなんて、サーヴァントでも聞いたことがないからだ。
どういったタネがあるかは知らない。
ただ、

「ヒャオゥ!!」

殺し損ねた。
奴は首の力だけで飛び跳ねると、胴体の方へと着地。
すぐそこには斬り飛ばした両腕も這って戻ってきている
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