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『外伝:赤』崩壊した世界で大剣豪とイチャコラしながら旅をする
殲滅-むくい-
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。」
「だいぶキマッているように見えるが…正気か?」

猫背で腕をだらんと垂らし、焦点の定まらない目はニヤニヤと笑っている。
ついさっきまで何も喋らなかったこの男は、どう考えても薬か何かで豹変させられている。
それに、こいつもまた山本と同じように実験させられたのだろう。

「ミッツはさぁ…弱い自分を変えたくて、俺達を守りたくてサーヴァントよりえらい強うなる実験を受けたんや。」
「成功率バチくそ低いって言われたのに俺達のために受けたんだぜ?結果としては無事成功。しかし情緒不安定的な感じになった。
けど俺達のことは友達だとシッカリ認識している。
泣けてくるよなぁ?友情、感じちゃうよなぁ?」
「……。」

先程のクリスの話もそうだがイマイチこいつらは信憑性がない。
なのでもう話には耳を傾けず、俺と武蔵は再び斬りかかる。

「ヒョオゥッ!!」

奴が飛び上がり、かかと落としを繰り出す。
刀を鞘におさめ、咄嗟にそれを受け止める。
重い一撃。確かにこれは人間が出せる破壊力では無い。
しかし、

「とったッ!!」

後ろがお留守だ。
いつの間にか奴の背後へと回り込んだ武蔵は情け容赦なくうなじを切りつける。

手応えは硬い。だが鮮血は吹き出た。

「ぎょわあああ!!!!めちゃめちゃいってェェーーーーー!!!!!」

大袈裟に痛がる奴。
だが直後にんまり笑い、、

「いってぇなアバズレ!!死ね!!」

腰のホルスターから素早く銃を抜き、早撃ちで3発撃ち込む。
しかし銃程度武蔵には通用しない。
だが、

「アイキャンフラーイ!!びょーーーーん!!!!」

俺の鞘を蹴り、武蔵へ急接近。
反対側の手にはナイフが握られており、弾丸を防いで隙ができた武蔵に斬りかかった。

「ヒャオ!!!!」
「ッ!!」

懐に飛び込んだやつの一撃をギリギリかわす。
しかし攻撃は届いていたらしく、腹部が浅く切り裂かれた。
それだけじゃない。

「必殺死ね死ねラーッシュ!!死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね!!!!!」

我武者羅とも言えるナイフの切り付け。
何度も何度も、執拗に切りつけまくる。
武蔵はそれを全て捌き切り、無効化する。

「…!」

俺もそれをただ見ている訳じゃない。
鞘のメイスを振り上げ、奴の横腹へと叩き込む。

「ぐへぇ」

ゴキンという音とめり込む感触。
明らかに骨は折れた奴は吹き飛ばされ、木々をへし折りながら地面へと落下した。

「…。」
「…。」

地面へ着地。
だが俺も武蔵も気を抜いていない。
倒せていない。
奴の殺気は、まだ消えていない。

「あーあ…こりゃアバラバキバキバッキンガム宮殿だよ。どうしてくれんだテメェら。え
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