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『外伝:赤』崩壊した世界で大剣豪とイチャコラしながら旅をする
殲滅-むくい-
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て改造させられた葛城財団の非道な兵器…!
「てき…てき…!」
「てきだああああああああぁぁぁ!!!!!!!」
紛うことなきゾンビ兵だ。
「アレは…ゾンビ兵!?どうしてこんなところに!?」
「分からない。だがここに葛城財団がやって来たことだけは確かみたいだな…!!」
動揺を隠せない武蔵。だがそう言いながらも俺と同時に刀を抜いた。
「クリス!奴らには絶対触れるな!!触れられたら最後だ!!」
「えっあ、わっ!?」
クリスは実物のゾンビ兵を見るのは初めてだ。
絶対に触れぬよう警告すると、彼の短い悲鳴。
何事かと思えば既にガウェインが彼を肩に担ぎ上げてた。
「経験者からのアドバイスは説得力が増しますわね。ですがご安心を。あのような下賎な輩にマスターは指一本触れさせません。」
「…ならいいか。」
そうしてゾンビ兵はこちらに向かって真っ直ぐ駆けてくる。
俺と武蔵はすれ違いざまに切り裂き、ガウェインはブラックドックを使役して噛み殺していく。
ここから先は通せない。
俺達の後ろには戦うすべを持たない非戦闘員、さらには子供や老人がいるからだ。
しかし、
「相変わらずだケド…なんて数の暴力…!!」
ゾンビ兵は次から次へと殺到してくる。
ガウェインの言う通りまさに数の暴力だ。
このまま押し切られるのも時間の問題…
そう思った時、
「うああああああああ!!!!!」
「しまった!!」
ブラックドックに噛み付かれたゾンビ兵がなんと、自らの腕を引きちぎりそのまま走り出したのだ。
「このままではまずい!!」
俺達を素通りし、ゾンビ兵は駆けていく。
追撃しなければならない。
だが、俺も武蔵もガウェインも、次々と襲い来る新手で精一杯だ。
あろうことかブラックドックも、奴らに取り押さえられ身動きを取れないでいる。
そんなときだ、
「れんさま!!れんさまれんさまれんさまあああああ!!!わたしはやれます!!まだできます!!ですからどうかまたわたしを…」
喜びの声を上げながら走っていくゾンビ兵。
しかしそれは急に止まる。
「あ……え?」
ゾンビ兵は自らの視線を下に向けると、そこには真っ黒で細くとがった棘のようなものが地面から伸びていた。
それが真っ直ぐ、自分の胸に突き刺さっている。
直後、体内から棘が炸裂しゾンビ兵は爆発。
爆風に目を細めると、奥から2つの影が歩いてくるのが見えた。
1人は女性、もう1人は子供ほどの身長。
気配から察知するに、あの二人だ。
「…堂本か。恩に着る。」
「礼はいいよ。ともかくここは僕とブーディカに任せて。」
そう言うと堂本は、真っ黒な壁を作り出して迫り来るゾンビ兵達を完全にシャットアウト。
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