1−3話
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side 青山鶴子
まさかこんな事になるとは。自分でも驚きや。仕事帰りに立ち寄った烏族の里でまさかウチに弟子ができようとは……誰も想像できへんやろな。
だって、最初はそんなつもりで声をかけたわけやなかった。
ただ、むかついただけやった。
だってそうやろ。あんなもん見て気分ようなるわけあらへん。
ここではいつもの光景なのかもしれへん。いや、こんなんどこにでもあるような事なのかもしれへんな。
ウチの知らない所では常にこんな事が日常の一部として組み込まれておるんかもなぁ。
でもな、ウチは見てしまったんや。
目の前でこんな事されてて黙ってられる訳ないやろ!!
……って事でどっかの正義の味方よろしくな勢いで颯爽と現れたウチは遂こないだ会得した覇気(長は「それはただの殺気です」と呆れて言ってはったけど…)によってガキ達を追っ払う事に成功した。
いや、一人だけ逃げなかった子がおった。
ウチはその子に近づいて、まだ怒りのおさまっていなかったウチは呆けているその子を叩く事で此方に気づかせた。
そうや、ウチはこの子にも怒りを感じとったんや。
あの状況を受け入れてしまっているような目をして、諦めてしまっている事に…
ウチはただやり返せって言うやりたかっただけなのに、まさか泣き出すとは…
自分は弱いと強くなりたいと泣きながら言う子を見て、力になってあげたいと思ってしまった。
だから、ウチが使う京都神鳴流を教えることにした。
刹那も乗り気みたいやしな。ウチにも初めて弟子ができたえ!
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