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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
A's編
第六十六話 双槍乱舞
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 クロノはバインドを解いたが複数重ねられた三角錐のクリスタルゲージのせいですぐには動けない。

 あとはこの仮面の奴の動きを止めるように俺の動きも止めれば舞台は整う。

 仮面の奴に向かって跳躍しながら振り下ろす長槍。
 仮面に触れさせまいと手で受け止める相手と今までと違い力で無理やり押し込むように鍔迫り合いに持ち込む。

 それにあわせて緑の三角形の魔法陣が現れる。

「闇の書よ、守護者シャマルが命じます。
 眼下の敵を打ち砕く力を、今、ここに」

 シャマルの呼び声に応えるよう闇の書から光が天に昇り、雷が光る。

 凄まじい魔力だが、これ大丈夫か?
 俺の意識が闇の書に向かった時

「はあっ!」

 俺をシャマルから引き離すように蹴りが放たれる。
 それを腕で防ぎながら吹き飛ばされたかのように距離をとる。
 それとほぼ同時に

「大丈夫か、士郎」

 クリスタルゲージから逃れたクロノが俺の傍に降り立ち、シャマルにデバイスを構える。

「今は動くな」
「なに?」

 それを阻むようにシャマルと俺達の間に入る仮面。

「時を待て。それが正しいとすぐにわかる」

 こいつ何を言っている?
 まさか闇の書の完成後の事を知っているのか?
 問い詰めようとするも

「撃って、破壊の雷!」
「Geschrieben.」

 凄まじい轟音と共に結界と雷がぶつかり合う。

「クロノ、なのは達に連絡しろ。
 これだけの威力まともに受けたらただじゃすまない」
「わかってる」

 凄まじい光に視界が奪われる。
 その光もゆっくりと収まる。

 屋上の端から結界の方を見つめる。

「なのは達は……無事か。
 そうか、アルフとユーノが守ってくれたか」

 なのは達の無事に胸をなでおろす。
 それにしてもビル等の物理的な損壊はない。
 アレだけの攻撃だというのに相変わらずふざけてるな

「安心しろ士郎、なのは達は」
「わかってる。
 ちゃんと見えてる」
「見えているって」
「眼はいいんだ」
「そんなレベルじゃないと思うんだが」

 俺の返答に呆れたような表情をするクロノ。
 なかなか失礼である。

「守護騎士と仮面は?」
「だめだ。逃げられた。
 さっきの攻撃でサーチャーとレーダーがジャミングされてね」
「結界破壊と同時に逃走用のジャミング目的か。
 抜け目がないな」

 人的被害はなのは達がシグナム達との戦いで多少怪我はしているかもしれないが、大きな怪我等はないようだ。
 クロノも仮面の攻撃による打撲。
 俺は無傷。
 となるとあとは物理被害だけか。

「士郎、この後一旦僕達の家で今までにわかった事を話しあう。

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