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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
A's編
第六十六話 双槍乱舞
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ではどうしても地面に触れることなく振るう事は難しい。
ここにきて、次の一撃が戦いを決めるこの場面で完全な隙を晒す士郎。
そして、その隙を逃すはずもなく踏み込む仮面の女。
この戦いで見せる仮面の女の最速の踏み込みと握られた拳。
士郎は完全に出遅れている。
だが士郎は笑っていた。
士郎の笑みに悪寒を感じ、足を止めようにも遅すぎる。
跳ね上がる士郎の右足。
足は手のようにアスファルトに転がる槍を絡め取り、その切っ先を仮面に向ける黄の短槍。
そして、蹴りだされる黄色い閃光。
眼で見てから動いてたのでは間に合わない。
足の動きだけで予測し、あとは直感を信じさらに踏み込む事よって身体の進行方向を無理やりかえる仮面。
「こっのお!!」
だがそれでもかわしきれず脇腹を切り裂き激痛が仮面の女を襲う。
しかし仮面の女も意地があるといわんばかりに、士郎の横を通り過ぎながら受け身など考えずに身体をねじり、蹴りを放つ。
無理な体勢とはいえ踏み込みの勢いが乗った蹴りは士郎をシャマルのすぐそばまで弾き飛ばす。
だがその蹴りですら士郎は赤き長槍でしっかりと防いでいた。
「ぐっ」
受け身を考えず放った蹴りのせいで地面に転がる仮面の女。
切り裂かれた脇腹を押えながら士郎を睨みつける。
その時、仮面の女は士郎の口が何かをつぶやいているのを目にする。
士郎の言葉にハッとしたようにするシャマル。
その光景にもしやと思う。
(まさかこの脇腹の傷も、守護騎士の傍に蹴り飛ばされるのも計算の上だというの?
近接戦闘のレベルが高いとは思っていたけどそんな次元じゃない。
この男のレベルが見えない)
仮面の女には士郎が少年ではなく化け物のように見えてくる。
士郎が赤き長槍を構え直し、こちらに向かって跳躍するのをみて、脇腹を押えながら身体を起こし構えをとった。
side 士郎
黄色の短槍が相手の脇腹を切り裂き、傷を作った。
蹴りと共に放った短槍もビルの屋上の入り口の近くに突き刺さっておりあとで回収は出来る。
輝く貌のディルムッド・オディナが持ちしもう一振りの槍『
必滅の黄薔薇
(
ゲイ・ボウ
)
』
この槍での傷はこの槍が消滅するか、俺を倒すまで治る事はない。
回復不能の傷である。
これで目的はほぼ達成できたといえる。
さらに相手の蹴りに乗じて蹴り飛ばされるようにシャマルの傍に来る事も出来た。
「逃がす手があるのだろう。
なら早くしろ。
これ以上は援軍が来るぞ」
小声で蹴りを受け止めるように構えた槍と腕で口元を隠しながらシャマルに話しかける。
そんな俺の言葉にハッとしたように頷くシャマル
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