第七十四話 おぢばのカレーその二十
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「周りにあることないこと言い回ることは止めました」
「そんなことする方が駄目だからね」
この短所は止めました。
「いいわね」
「それで今はです」
「しないのね」
「あの人達については」
「誰にもしたら駄目よ、ただ今はなのね」
「はい、以前よりはです」
「嫌わなくなったのね」
私は新一君に尋ねました。
「そうなのね」
「そのつもりです」
「お願いね、先輩達にはよくしてもらったから」
「特にあの人ですね」
「長池先輩にはね」
とりわけです。
「いつもよくしてもらったから」
「悪く言ったりしたら駄目ですね」
「露骨に嫌ったりね」
「面と向かって言うこともして」
「最悪なのは周りに言い回ることよ」
先輩の悪いことをです。
「しかもあることないことよね」
「嫌いな相手には何しても何言っても平気なんです」
「その行いは最悪だから」
りっぷくして注意しました。
「絶対にしないでね」
「徹底的に追い詰めるつもりでやってましたけれど」
「確信犯じゃない」
もう言い逃れ出来ません。
「今度したら本気でりっぷくするから」
「出来る限りしないです」
「そうしなさいね、それじゃあね」
「今度の日曜楽しみにしていますね」
最後にこう言って新一君は詰所を後にしました、そして私は実際に新一君に天下茶屋を案内してもらってこの子の二人の大叔母さんとお会いするのでした。
第七十四話 完
2022・1・19
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