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我が剣は愛する者の為に
結婚するための試験
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に近づく男は皆敵よ。」

「俺から近づいたわけじゃないんだけどな。」

?徳といえば、馬騰に仕えていた将の名前だ。
つまりこの城に馬騰がいる事は間違いないだろう。

(この一件が終われば、馬騰に会わせてもらえるか聞いてみるか。)

「それじゃあ、何か料理を作って。
 普通の料理じゃあ、私は納得しないから。
 もちろん、公平に審査するから安心して。」

ここは転生者としての知識を使わしてもらおう。
材料を見た限り、作れそうなのが一つだけある。
野菜などを千切りにして、牛肉と豚肉を叩き潰してミンチ状に仕上げる。
野菜と牛肉と豚肉のミンチ肉を合わせて、油の引いた中華鍋に入れる。
ソースは中華風の辛口仕上げ。
充分に焼けたハンバーグに中華風ソースをかけて出来上がり。
皿に盛りつけて、?徳に渡す。

「何なのこの料理?」

「ある人物の調理方法を聞いてね。
 ハンバーグという料理名だ。」

「確かに良い匂いね。
 それでは早速。」

箸でハンバーグを一口サイズに切り、口に運ぶ。

「美味しい、はっ!?」

思わず漏れた言葉を黎は聞き逃さない。

『今、優華美味しいって言った。
 つまり、合格よね?」

「う、ううううう!!」

どうやらうまく仕上がったらしく、口に運んだら思わず声が出たようだ。
料理を作ったものとしてはこれ以上にないくらい嬉しい反応だ。
黎に言われたこともあり、渋々と答える。

「合格よ・・・予想外だったわ。
 まさか、本当に見た事もない料理を出すだなんて。
 次の試験の準備をするから、中庭で待ってなさい!!」

捨て言葉のような言葉を言い残して、走ってどこかへ行ってしまう。
ちなみにハンバーグは全部食べて行っている。
中庭、次の試験の内容が分かった気がする。
それは黎も分かっているのか。

『次の試験が一番難関です。
 頑張ってください、縁様。』

俺達は一足早く中庭に向かう。
おそらく、次の試験の内容は。




「最後の試験は強さよ。
 この私に勝つ事ができれば認めてあげるわ。」

長さは一メートル六十センチくらい。
先端は斧のような形をしており、その先には鋭く尖っている。
それが一本ではなく、二本持っていると言う所だ。
月火と同じタイプの武人だろう。
確か?徳は五虎将クラスの強さだったはず。
油断はできない。
俺は刀を抜いて、構えのない構えをとる。

「行くわよ!」

地面を蹴って、こちらに接近してくる。
右手に持っている双戟を横一閃に振り抜く。
それを上に跳ぶ事で避けるが、それを読んでいたのか、もう片方の双戟で俺の頭上から振り下ろす。
だが、こちらも跳べばどう対応してくるかは読んでいた。

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