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我が剣は愛する者の為に
結婚するための試験
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るようだ。

「いいわ、それであなたが納得するのならね。」

彼女の言葉に黎は頷く。
あれ、俺の意見は聞かないの?

「早速始めるわ。
 ついて行きなさい。」

そう言って、部屋を出て行く。
もの凄く帰りたかったが、黎ががっちり俺の腕を掴んで離さない。
これは帰るのが遅くなりそうだな。
移動した先は隣の部屋だった。
開けると中は服が散らばっていたり、埃が溜まっているなど、明らかに掃除が行き届いていない部屋だ。

「第一試験は掃除よ。
 この部屋を一刻以内に終わらせなさい。」

部屋の大きさはそれほど大きくないので、効率を考えればクリアできなくはない。

「今の時代、男も家事ができないとね。」

この時代でそんな思想を持っているなんてな。

『頑張って。』

「てか、俺に拒否権ってないの?
 そもそも結婚するつもりは。」

「邪魔にならないように、外で待っているわ。
 今から一刻以内よ。」

そう言って二人は部屋を出て行った。
この時代の人間は人の話を聞かない人が多すぎて困る。
思いため息を吐いて、部屋を見回す。
あの子と結婚するつもりはないので、手を抜くもしくはやらない方が良いんだけど。

「でも、このまま失敗すれば俺は何もできない奴って思われるよな。」

そう思われても、あの二人とこれから会うかどうかわからない。
だが、俺はこの国の王になるつもりだ。
その王が何もできない屑野郎でいいのか?
いいや、良い訳がない。
そう考えると急にやる気が湧いてきた。
腕を捲り、刀を壁に立てかける。

「んじゃ、やるとしますか。」



一刻後。
扉が開かれ、中の状況を見た二人は驚き、眼を見開いた。
服はきちっと畳まれ、棚に収納している。
窓もきっちりと拭かれ、指紋一つない。
寝台もしっかりとベットメイキングされており、埃も見た限り取り除かれている。
黎は綺麗なった部屋を見て、俺を感心した視線を送り、彼女はうぬぬ、と眉をひそめこちらを睨んでいる。

「ご、合格よ。
 でも、この試験はこれからの試験に比べれば序の口。
 さぁ、次の試験をするわよ。」

悔しそうに言いながら部屋を出て行き、俺と黎も後をついて行く。
全部の試験をクリアして、結婚を断っても遅くはないはずだ。
次の試験は料理。
材料を使って、料理を作りそれを食べて評価すると言うものだ。

「そう言えば、まだ自己紹介してないよな。」

材料を確認しながら、俺はまだ名前も知らない彼女に話しかける。

「そう言えばそうね。
 『一応』、黎の婿候補なんだから、名前くらい教えておくわ。
 私は?徳よ。」

「俺は関忠だ。
 よろしく。」

「よろしくしたくないわね。
 黎
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