第三幕その十二
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「わしはな」
「お花見もなんだ」
「左様、それでな」
「何時でもだね」
「オズの国はいつも様々な花が咲いておってじゃ」
そうしてというのです。
「桜もであるからな」
「だからだね」
「いつも楽しんでおるぞ」
そのお花見もというのです。
「そうしておるぞ」
「うちの人はもう無類のお花見好きでね」
ねねさんがまた笑って言います、お酒を飲んでいる秀吉さんを見つつ。
「もう三日に一回はね」
「花見をしておるのう」
「そうだね」
「城にも多く植えておるしな」
「そうだよね」
「桜は最高じゃ」
お酒を飲みながらです、秀吉さんは言い切りました。
「朝も昼も夜も見てじゃ」
「楽しんでるね」
「そして飽きぬ」
全くというのです。
「わしはな」
「お前さんはそうだね」
「うむ、そしてな」
そのうえでというのです。
「そこで茶や酒もな」
「楽しむね」
「そうしておる」
「じゃあこの私達もですね」
ナターシャは唐揚げを食べつつ秀吉さんに言いました。
「お花見をしていいですね」
「存分にな」
秀吉さんは笑顔のまま答えました。
「するとよいぞ」
「わかりました」
「花見に美味いものにのう」
秀吉さんはさらに言いました。
「テレビに映画、ゲームにとな」
「楽しいことばかりですか」
「今はな、何も不満はない」
「オズの国に来られて」
「左様、殿も織田家のお歴々もおられて」
昔馴染みの人達もというのです。
「特にねねがおってな」
「あらやだ」
ねねさんは秀吉さんの今のお言葉に笑って応えました。
「そこでそう言うかい?」
「やっぱりわしにはお主じゃ」
ねねさんにも笑って言うのでした。
「おなごは好きでもな」
「あたしが一番かい?」
「そうじゃ、お主と一緒に仲良く暮らしてな」
その様にしてというのです。
「まことにな」
「何も不満もなくだね」
「楽しいわ、だからな」
それ故にというのです。
「ずっとオズの国でじゃ」
「暮らしていかれますか」
「その様にしていくぞ」
河豚を食べつつ言います、そしてです。
秀吉さんもねねさんも一行もこのお昼は河豚を楽しみました、黒と黄色の縦縞での楽しみはまだ続くのでした。
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