291 西部の領土では
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
。間違いなく藤木に話しかけた女は妲己だった。そして異世界に連れて行く。
(皆から卑怯、卑怯と言われたら藤木君も別の世界に逃げたくなるかもしれないわよね・・・)
そしてその後も藤木の記憶を垣間見させて貰うのだった。
「映像は以上だ。藤木がどうやってここの世界に来たのかは俺でも初めて知ったんだがな」
(・・・)
りえは藤木の過去に複雑な経緯を感じていた。
夕方となり、かよ子達は北へと進んでいた。
「はあ〜、お腹空いたなあ〜。お昼ごはんは炒飯にスープだったからとっても美味しかったなあ〜」
「そうじゃのう。夜もご馳走だとええのう」
案の定友蔵とまる子は食べる事で頭がいっぱいだった。
(・・・もうほっとくか)
大野はこれ以上関わるのは辞めた。他の皆と無言で同意だった。
『皆様、お疲れ様です。食事を支給します』
皆の上に食事が提供された。この日は豚カツだった。
「お、豚カツじゃねえか!」
大野は豚カツが好きだからか喜んだ。
「はは、この豚カツは栄養がよく付きそうだな。大野けんいち、お主は豚カツが好きか?」
大政は聞いた。
「ああ、もちろんだぜ」
「大野君、アンタも結構食い意地あるねえ」
まる子がからかった。
「うるせえ・・・!」
(豚カツか・・・。これなら元気いっぱいになれそうかも!)
かよ子は藤木を取り逃がした失態を忘れられると思い、食につくのだった。
すみ子、山口、川村、ヤス太郎達組織「義元」、そしてジャンヌやエレーヌの部隊は西側の領土を侵攻し、次々と奪還に成功していた。そして夕刻の食事となり、休んでいた。
「ここも落ち着いた所でやんすな」
「うん、でもまだ落ち着かない・・・」
「そういえば向こうの岸は戦争主義の世界の本部へと繋がる海への岸。ここまで来たとなると西側は殆ど奪還できたようなものです。ですがまだ落ち着けません」
エレーヌが説明した。
「そうか、すみ子の兄ちゃん達はここを通って剣を取り返したんだな」
「そうだね・・・」
(お兄ちゃん、どうしてるかな・・・?)
すみ子は兄が気になった。そして皆は談笑しながら夜を過ごそうとしていた。だが、すみ子は急に吐き気がするような胸騒ぎを覚えた。
「すみ子、まさか来てるのか!?」
山口が心配した。
「うん・・・!!」
「なら危険だ。こちらも体制を整えよ!」
「おう!」
皆は迎撃態勢をとなる。すみ子は銃で周囲に結界を張った。
(どうか、守れますように・・・!!)
「・・・く、結界か!!」
「何としても破るぞ!」
敵の声が聞こえた。
「あいつらか!」
山口が矢を放った。毒の煙を発生させる矢だった。
「うわ!」
「何としても防げ!」
「毒なら毒で返すんだ!」
その時、結界が消滅した。
「
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ