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仮面ライダーAP
暗闘編 ヘレン・アーヴィングという女 後編
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だけ背を向けた時。戦闘員の眼前にぶるんっと突き出された無防備な桃尻が、彼の視線を誘っていたのだ。1秒にも満たない刹那。その微かな「隙」が、戦闘員の反応を遅らせたのである。

「ゴッ、ガァッ……!?」
「……悪いわね。『足が滑った』わ」

 弾丸の如き疾さで振り抜かれたヘレンの長い脚がピンと伸び、その足裏が瞬く間に戦闘員の頭部に減り込む。あまりの衝撃に鈍い音が上がり、戦闘員の首があらぬ方向に折れ曲がる。
 目の前に一瞬、これ見よがしに突き出された極上の巨尻。雄の本能を煽る安産型のラインを描き、たわわに弾むその膨らみと、そこから滲み出る淫らなフェロモン。そんな「絶景」と「匂い」に、僅かでも気を取られてしまった。それが、この戦闘員の「死因」となったのである。

 くびれた細い腰を空中で捻りながら、鮮やかな弧を描いて振るわれた美脚。その白く優美な脚は華奢な印象とは裏腹に、かなりの破壊力を秘めていたらしい。瀕死の状態だったとは言え、ノバシェードの戦闘員である男の首すら一撃でへし折ったのだ。並の人間なら、間違いなく即死ものである。
 そして、彼女の華麗な蹴りが命中した瞬間。濃厚な女のフェロモンを帯びた汗が輝き、ヘレンの柔肌から飛び散って行く。怜悧で鋭い顔付きに対して、その汗の香りはあまりに淫らだ。どんな高級娼婦でも敵わない絶対的な色香が、黒スーツに押し込められた極上の女体から滲み出ている。

「ォ、ゴッ……! コロ、シ……!」

 優雅でありながらも凄まじい威力を秘めていた、ヘレンのローリングソバット。その反動で、彼女の豊穣な爆乳と安産型の巨尻がばるんっと弾む瞬間――戦闘員の身体は糸が切れた人形のように、力無く倒れ伏したのだった。確認するまでもない。この戦闘員の命はたった今、確実に刈り取られたのである。
 蹴りを終えて華麗に着地した瞬間、再び爆乳と巨尻がぶるんっと上下に揺れ動く。普段なら周りの男達は、その果実の躍動に目を奪われているところなのだが。今回ばかりは皆、戦闘員の首をへし折った蹴りの威力に注目していた。

(……あなた仕込みのこの蹴りが、皆を救ってくれたわ。ありがとう、真凛)

 例え改造人間だろうと、脳を潰せばそれ以上は何も出来ない。それがかつての師である真凛の教えだった。その教訓を見事に実戦で活かしたヘレンは、周囲の人間を死なせることなくこの戦闘員を黙らせてしまったのである。
 白い柔肌にじっとりと染み込む甘い汗の香りが、彼女の豊満な肉体から漂っていた。ぷるぷると揺れる豊かな乳房と桃尻からは、特に甘く扇情的な匂いが滲み出ている。第一線の特務捜査官として鍛え上げられ、細く引き締まっている腰回りに対して、その膨らみはあまりに大きい。内側から押し上げられている黒スーツの繊維は限界まで張り詰めており、今にもはち切れそうになってい
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