暁 〜小説投稿サイト〜
おっちょこちょいのかよちゃん
290 掃除の多忙化
[1/3]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話
 りえは杉山と共に部屋を出て廊下を歩いていた。
「杉山君、どうして私と藤木君を引き合わせようとしたのっ?」
「赤軍の奴に聞いてみたらお前が藤木の嫁に相応しいような事言ってたぜ」
「でも、その間、祝言を挙げてから私がおかしかった気がしたのは何だったのかしら?私が藤木君を好きになっているような態度だったみたいだけど・・・」
「そんな事があったのか?誰かに藤木を好きになるようにしろって暗示か洗脳でもしてたんじゃねえのか?」
「とぼけないで頂戴っ!アンタなんか知ってるでしょっ!?」
「・・・、それ以上は知られるとこちらも困るのでいう事はできん」
 急にレーニンの姿に変わった。
「言ってもいいがその場合、口封じとして貴様を殺す。それでもいいのか?」
「う・・・、解ったわよっ・・・」
 りえはそれ以上問答しなかった。そしてある部屋に入室した。モニターがあった。
「映像を見て貰うぜ」
 杉山は姿をレーニンに変え、機械を操作する。
「これから観て貰うのは俺達の一種の思い出の一つだ」
「思い出の一つ・・・?」
 りえは杉山の言う事が理解できぬまま映像を視聴し始めた。

 かよ子達は昼になり、少し空腹になった。
「はあ、お腹すいた〜。お昼ご飯まだ〜?」
「儂ももう腹ペコじゃ〜・・・」
 まる子と友蔵は昼食が我慢できなくなっていた。
「全く、しょうがねえな」
 毎度の事でありながらと思いながらも大野は呆れる。そんな中、かよ子は藤木を取り逃がしてしまった事で反省する事ばかりだった。
(あの時に妲己とか紂王って人達を倒せて藤木君を取り返せたらこんな苦労しなかったのに・・・)
「藤木君はりえちゃんと一緒にいたけど、今はどうしてるのかな・・・?」
 かよ子には今も藤木とりえが共にしているのか、それとも別にいるのか、考えても解らない。
「長山治の情報では藤木茂と安藤りえは祝言を挙げておったようだが、おそらく安藤りえは拒絶したのではなかろうか?」
 石松はそう推察した。
「それにこれ以上一緒にさせていても煮雪あり達の一行と我々の一団が纏めて襲い掛かって来る恐れを懸念しているであろう。それにあの時の襲撃には杯を探す三河口健に冬田美鈴、湘木克也の者も混ざっておったからな」
 かよ子は状況を整理する。思い出せば紂王の屋敷での戦いでりえは杉山(レーニン)に連れられて行った。今は彼女は杉山と共にいるかもしれない。そう考えて羽根を進めているうちに本部から昼食が支給された。

 入江小学校の3年4組の教室。欠席者が多い為に給食はかなり余っていた。この日は鶏の唐揚げに塩もみ野菜、野菜スープにプリンだった。
「うおお、今日も唐揚げに野菜スープが食い放題だぜ!!」
 食い意地の張った男子・小杉太にとっては給食の時間は極楽だった。
「小杉、今日も
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ