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ドリトル先生と桜島
第三幕その一
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               第三幕  船旅から
 トミーそれに王子に見送られてです、先生は動物の皆と一緒に鹿児島への旅に発ちました。その時にトミーも王子も言いました。
「お気をつけて」
「事故や怪我のない様にね」
「うん、気をつけていくよ」
 先生もそれはと応えました。
「お家に帰るまでね」
「お家に帰るまでが旅ですからね」
「だからね」 
 それでというのです。
「僕も気をつけてね」
「そうしてですね」
「行って来るよ」
 こうトミーにお話します。
「これからね」
「そうして下さいね」
「そしてね」
 先生はさらに言いました。
「お土産はね」
「忘れないですか」
「トミーに王子に執事さんに」
「日笠さんにもだよ」
 王子はこの人のお名前を出しました。
「医学部のお知り合いの人達にも忘れないと思うけれど、先生は」
「日笠さんにもだね」
「うん、絶対にだよ」 
 まさに何があってもというのです。
「お土産はね」
「忘れないことだね」
「そうだよ、いいね」
 まさにというのです。
「何があってもね」
「そうさせてもらうよ」
 先生も約束しました。
「日笠さんにもね」
「それじゃあね、それで今から神戸港に出て」
「そこでフェリーに乗ってね」
 そうしてというのです。
「鹿児島までね」
「行くんだね」
「そのフェリーはシンガポールまで行くけれど」
「途中鹿児島にも行くんだね」
「だからね」
 それでというのです。
「そのフェリーで鹿児島まで行って」
「そうしてだね」
「鹿児島の地質調査を行うよ」
「そうするね、じゃあね」
「今から行って来るよ」
 笑顔で言ってでした。
 先生はトミー達と一時の別れの挨拶をしてでした。
 動物の皆と神戸港に向かいました、そして港でフェリーに乗ってです。
 そうして出港を船の中に予約していたお部屋の中で迎えましたが。
 ホテルの豪華な客室の様なその中で先生は船が動きはじめたのを見てそのうえで一緒にいる動物の皆にお話しました。
「では瀬戸内海からね」
「伊予灘を通って」
「そこから豊後水道に入って」
「鹿児島湾からよね」
「鹿児島港に入港するんだね」
「そうなるよ、これが鉄道ならね」 
 そこからのルートはといいますと。
「神戸から岡山、広島、山口を経て」
「九州に入るね」
「関門海峡の海底トンネルを通って」
「福岡に到着して」
「そこからだね」
「鹿児島だね」
「昔は一直線に行けなかったらしいけれど」
 それでもというのです。
「今は福岡から鹿児島までね」
「一直線に行けるね」
「そうなったね」
「昔と違って」
「そうなったよ、八条鉄道でもそうだしね」 
 八条グループが経営している日本全
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