第十二章
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「これでいいのだ。そしてもう一人のジョーカー」
「俺のことか」
「そうだ。人を滅ぼす為にこの四つが揃ったのだ。私の為に」
「一体どういうことなんだ」
剣崎には何の話なのかわからなかった。だがそこには恐ろしいまでの不気味なものがあるのはわかっていた。
「それは次に会う時だ。そう、君達が滅びる時だ」
「違う!」
剣崎はその調停者に対して叫ぶ。
「俺が倒すのは御前だ!そしてこんな戦いを終わらせてやる!」
「ふふふ、そうでなくては」
「!?」
「どういうことだ、今の言葉は」
この言葉は思いも寄らないものであった。統制者は何故かここで剣崎の心を受けて認めているような言葉を出してきたのである。それは奇怪なことだった。
「では次に会う時を楽しみにしていよう」
統制者の声が消えた。そしてジョーカーも消えた。ダークローチもいなくなりそこに残っているのは剣崎達だけであった。
「終わったみたいだな」
変身を解いた剣崎達のところにやはり変身を解いた乾達がやって来た。そこに木場達も来ていた。
「御前等も来ていたんだったな」
「うん、彼と一緒にね」
木場が乾にそう説明する。
「まさかこんなことになるとは思わなかったけれど」
「何だ、あの統制者ってのは」
海堂はそれについて言ってきた。
「訳わかんねえけれどよ」
「話せば長くなる」
橘がそれに応えてきた。
「本当にな」
「何かここでも色々とありそうだな」
三原は剣崎達を見ながら述べた。
「モノリスのことといい」
「そしてだ」
草加は相川を見ていた。
「君は一体。何者なんだ」
「ジョーカー」
相川はそう答える。
「少なくとも今まではそうだった。しかし今の俺は」
「始さん、その手は」
「何っ!?」
上條の言葉に自分の左手を見る。何とその手からは赤いものが流れていた。
「馬鹿な、どうして俺から」
「始、御前まさか」
剣崎が驚いた声をあげていた。
「人間に」
「いや、そんな筈はない」
相川はその血を呆然として見ている。それは剣崎達も同じだった。
「人間になった・・・・・・まさか」
「この人は。それじゃあ」
長田も驚いた顔で剣崎達を見ていた。
「一体何が」
「それは私達がお話しましょう」
「皆さん元気にしていたかしら」
そこに二人姿を現わしてきた。彼等は。謎が今明かされようとしていた。
彼等はハカランダに集まっていた。そこで黒衣の青年とスマートレディの話を聞いていた。それは衝撃的な事実であった。
「あの」
虎太郎と栞もそこに来ていた。剣崎との再会に喜びと驚きを隠せなかったがそれ以上に青年の話に呆然となっていた。虎太郎は向かい側に座る青年に問うていた。
「それ、本当なんですよね」
「はい」
青年は
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