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星河の覇皇
第八十四部第一章 梟雄の復活その三十一

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「それを表に出さないことがだ」
「絶対ですね」
「何があろうとも」
「そうしなければならないので」
「特に我等は」
「士官は尉官と佐官でまた違う」
 同じ士官でもというのだ。
「その責任も役職もな」
「そして求められるものも」
「また違いますね」
「そして佐官と将官もだ」
 これもというのだ。
「違う、そして将官は士官の中でもだ」
「特に責任が大きいですね」
「大きな軍を動かすだけに」
「それだけに」
「だからこそ尉官や佐官達よりもだ」
 他の士官の階級にある者達よりもというのだ。
「常に落ち着いてあるべきだ、そしてだ」
「特にですね」
「将官でもですね」
「中将以上となれば」
「もうそれこそ」
「少将と中将の違いは大きい」
 同じ将官でもというのだ。
「だからだ」
「ここにいるのはですね」
「皆その中将以上」
「だからですね」
「それで」
「余計に騒ぐことはない」
 これはというのだ。
「というか騒ぐことはだ」
「禁物ですね」
「決して」
「それで、ですね」
「静かにして」
「そうしてですね」
「今は待つことだ」
 こう言うのだった。
「いいな」
「わかりました」
「今は落ち着きます」
「ここで待つことですね」
「そのことを」
「そもそも閣下はお命に別状はない」
 サルマーンは彼等のこのことを話した。
「それならだ」
「別にですか」
「特にですか」
「焦ることはない」
「吉報を待てばいいですか」
「それだけですか」
「そうだ、ワインがあれば飲んでだ」
 サルマーンは言葉と共にまた飲んだ、ただ酒を飲むといっても味を楽しむのでも酔いをそうするのでもなく落ち着きを持つ様に周りに言うことだった。
「こうしてだ」
「それで、ですか」
「飲むことですか」
「ワインもですね」
「そしてコーヒーも」
「そうだ、落ち着きがなければ」 
 それこそというのだ。
「指揮官でないからな」
「わかりました」
「ではです」
「それではですね」
「我々としては」
「閣下のご帰還を待つことですね」
「そうだ、泰然としてだ」
 サルマーンはこうも言った、そしてだった。
 彼は笑って他の将官達にこうも言った。
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