ぺーパーシャッフルF 〜全ては大空の下で〜
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」
「Cクラスだし、捻くれた問題も多いでしょうね。……そこはあなたの出番だわ」
「は? なんで俺?」
「あなたも捻くれた問題を作りそうだもの」
「……それはお前もだろう」
「ふふ、そうね。でもだからこそ、私達なら金田君の型を見つけ出せると思うのよ」
「……じゃあ、まぁ……やるか」
「ええ」
その日1日を使って、俺達は金田の作成する数学問題の傾向を調べ上げた。
そして翌日は、その傾向と手に入れた最初と最後の問題を元に、今回出題されると予想される試験問題を完成させたんだ。
「そんなバカな……予想はあくまで予想でしょう? それがドンピシャだったわけ?」
種明かしをしても、櫛田の歪んだ顔は戻っていない。
「いいえ。さすがにドンピシャとはいかないわよ。複数準備しておいた予想の試験問題を全て覚えてないと100点は取れなかったわね」
「じ、じゃあ。あんたはその予想しておいた複数の試験問題を全て覚えたというの? たった1日で?」
櫛田が信じられないのも仕方がない。実際俺達は、予想される試験問題の準備でほとんどの時間を使い切っていた。
だから堀北が暗記に使えたのは、正味夜から試験問題の直前までだ。
普通なら厳しいだろう。
だが、綱吉の事を間近で見てきた堀北だからこそできる事がある。
「ええ。その通りよ。根気のいる作業だったけど……死ぬ気でなんとか覚えたわ」
「……し、死ぬ気? 何をツナ君みたいな事を!」
「負けたら退学になるんだもの。それぐらいの気概でやり切ったわ」
「くぅ……!」
ちなみに、昨日の夕方に平田を通じてクラスメイト達にも予想試験問題を送っているので、少なからず30点を下回った奴はいないはずだ。
平田には櫛田だけすでに渡してあると伝えているから、櫛田だけには送られていないけどな。
「っ……」
「くくく……」
恨みがましい目で堀北を睨む櫛田と、面白そうにその姿を見ている龍園。
「……そんな。必ず勝てると思ったのに! あんた達より先を見て立ち回ったと思ったのに!」
「……そうね。確かに私達は完全に櫛田さんより後手に回っていたわ」
「そうよ! 私はあんた達よりも上を行っていたはず!」
「ええ。……だから私達は、勝つ事を諦めたのよ」
「は?」
「完全に櫛田さんの掌の上だった。私達があなたの策略に気付けたのは偶然……いえ、綱吉君のおかげかしらね」
「! ツナ君の……おかげ?」
「ええ、私達が櫛田さんが本当の
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