ぺーパーシャッフルF 〜全ては大空の下で〜
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感心したように頷く龍園だが、櫛田は納得がいかないのか堀北に噛み付いて来る。
「で、でも! 最初と最後の5問が分かったとしても、それだけで金田君の型を見つけることなんてできないでしょ!」
「もちろんそれだけではね。……だから私達はもう一つ、Cクラスのある物を提供してもらったのよ」
「は? もう一つ?」
「ええ。それは……金田君がCクラスの為に作っているという試験対策の問題集≠諱v
「!?」
「……はっ、そう言うことかよ」
龍園は、今の堀北の言葉で俺達が何をしたのかを理解したらしい。
無人島試験での1人での潜伏を考えると、龍園は勝利への執念が凄まじいはずだ。だからこそ、今回俺達が取った根気のいる作業にたどり着いたのだろう。
「はっきり言いなさいよ!」
「わかったわ。金田君が試験前に自作の問題集をクラスメイトに配っている噂があるのは知ってるわね?」
「……知ってるよ」
「そう。……確かに櫛田さんの言う通り、試験問題が10問だけ分かったところで金田君の型を理解する事はできないわ。……でも。今まで作ってきた問題集という、金田君がこれまでに作成してきた数学問題文のデータ≠ェあればどう?」
堀北の説明を受けて、櫛田は俯いて少し考えこむ。
やがて答えに辿り着いた櫛田は、驚愕の表情で堀北に視線を戻した。
「……! ま、まさか……」
「分かったようね。そうよ、私達は金田君が今までに作成してきた問題集と、今回の期末試験問題10問分というデータを元に、金田君が出題しそうな問題の型を見つけ出したのよ」
「ありえない! いくら出題されそうな問題文を見つけ出せても、完璧に同じものを準備することなんてできないはず!」
「もちろんそうね。だからこそ私達は、金田君が出しそうな問題の型を数パターン準備しておいたのよ」
「はぁ!?」
「ちょうど2日前から、勉強会はあなたと平田君に任せきりにしていたでしょう? あれは使える時間を全て金田君の型を見つけ出すのに使う為なのよ」
「最後の2日間をそれだけに費やしたって言うの!? 他の教科を捨てて!?」
「最後の2日間よ? それまでに他教科の勉強なんて済ませているに決まっているわ」
「くっ……」
悔しそうに顔を歪める櫛田。
……そう。俺達は最後の2日間を、金田の作成しそうな問題文予想に費やしたんだ。
?? 2日前、図書館 ??
「……とりあえず。問題集を見て金田君の出題傾向を見つけましょう」
「そうだな。金田のような奴は自分なりの美学とかを持っているはずだ
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