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ようこそボンゴレ]世。実力至上主義の教室へ
ぺーパーシャッフルF 〜全ては大空の下で〜
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君の力作だったんだもの、相当難しかったわ。……まぁでも、そこが突破口だったのだけどね」

「……あ?」

 

 怪訝な顔をする龍園に、堀北は説明を始める。

 

「金田君は自分の頭脳に絶対の自信を持っているタイプ。そして自分が優秀だとも信じているでしょう」

「……それがなんだ?」

「そういうタイプはね。往々にして自分の型を確立しているものなのよ」

「……型だと?」

「ええ。簡単に言えば、自分の理想像ね。その理想に沿った自分になるように、行動や言動が無意識に修正されてしまうものなのよ」

 

 堀北はさらに詳しい説明をし始める。

 

「金田君の中に理想の型があるのなら、きっと作成する問題文にも理想の型があるはず。だから私達は、その型を探し出す事にしたのよ」

「……ふざけないで。そんな型なんてどうやって探し出すって言うのよ」

「あなたと同じよ。櫛田さん」

「は?」

「あなたと同じ様に、Cクラスの生徒の協力を得たのよ」

「はぁ!? 誰の協力を得たのよ!?」

「龍園君と……あと1人いるけどその人は秘密にしておくわ」

 

 木下の事を話せば龍園が何かするかもしれないからな。秘密にして正解だろう。

 

 堀北の協力者の正体を聞いて、櫛田は龍園を睨みつけた。

 

「ちょっと! あんた私を裏切ったわけ!?」

「何を言いやがる。俺達は利用し利用しあうだけの関係だろ? それに、最初にした契約は鈴音のせいで無効になっているんだぜ。しかもお前はそうなる事を予見していたくせに俺に言わなかっただろうが。……そんなお前に対する少しばかりの報復ってやつさ」

「くっ……」

 

 冷ややかに笑う龍園と、睨みつける櫛田。その姿からは協力関係とはとても思えない。龍園の言う通り、この2人はお互いに相手を利用する事しか考えていないのだろう。

 

 睨み続けている櫛田から視線を外し、龍園は堀北にさらに問いかける。

 

「で? それでどうやって金田の型を見抜いたんだよ、鈴音」

「それは……」

 

 堀北は、どうやって金田の型を見抜いたのかを説明し始める。

 

「私達はまず、櫛田さんも手に入れているCクラスの試験問題の一部を手に入れたわ」

「一部?」

「ええ。1人から最初の5問を。そして龍園君から最後の5問をね」

「!」

「ほぉ。どうして最後の5問だけを要求してくるのかと思ったが、最初の5問はすでに手に入れていたわけか」

「ええ。それに、見返りとしてあなたに渡すこちらの問題を最小限に抑えられるもの」

「なるほどな……よく考えられた作戦だ」

 


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