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ようこそボンゴレ]世。実力至上主義の教室へ
ぺーパーシャッフルF 〜全ては大空の下で〜
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ても、逆にわだかまりが大きくなって更に仲が悪くなる可能性だってあるのに」

「……」

「でも、2人はそのリスクを取ってでも桔梗ちゃんとの勝負を望んだ。その2人の姿を見て、俺に足りないものは嫌われる勇気≠ネんじゃないかって思ったんだ」

「嫌われる……勇気?」

「うん。嫌われるのを恐れてずっと悩みを解決してあげれないよりも、嫌われたとしてもその人が幸せになれる方がずっといい」

「私が……ツナ君を嫌ってもいいってこと?」

「……ううん。本当は嫌だよ。でも桔梗ちゃんが俺に全てを打ち明けられるようになって、今後の学校生活を楽しめるようになった方がいいに決まってる。もちろん、また好かれるように死ぬ気で努力するつもりだったよ」

「……」

「1番大事なのは桔梗ちゃんの悩みが解決する事だ。だから今回俺は、清隆君がカンニングペーパーを桔梗ちゃんの内ポケットに仕込んだ事を知ってたけど放置した。仕込みはしたけど、あの2人なら絶対に使う事なく引き分けに持ち込めると信じていたからね」

 

 あの2人に対する絶対的な信頼。それがあるからツナ君も今回の行動ができたんだ。

 

 ……ものすごく悔しいな。私はあの2人に最初から負けていたって事だ。

 

「そして、勝負が決まった後。君はカンニングペーパーの存在と、その事を俺が知っていながら放置した事に怒ってしまうだろう。その時に桔梗ちゃんの本音が聞けると思った」

「……その通りになったんだね」

「うん。……でも、桔梗ちゃんを傷つけてしまった事には変わりない。だから、その償いがしたいんだ」

「え? 償い? 別にいいよそんなの」

 

 別にツナ君が償うことなんてない。結局は今回の事も私の事を思ってしてくれていた事だもん。むしろ何度もはたいてしまった私の方が償うべきだと思う。

 

 でも、ツナ君は償う気が満々のようだ。

 

「ううん。もう二度と桔梗ちゃんが不安になったり、怖くなったりしなくて済むように。ここで俺は宣言するよ」

「え? 何を?」

 

 そう私が聞くと、ツナ君はいつもとは違う真剣で凛々しい表情でこう言ってくれた。

 

「君の望みは……自分の全てを受け入れてくれて、そして絶対に裏切らない人を見つける事だった。だったら俺が桔梗ちゃんにとってのその人になる」

「……うん」

 

 言ってもらえた……。

 私がずっと言って欲しかった言葉を……

 

「俺は桔梗ちゃんのどんな部分でも受け入れる。そして絶対に裏切らない。もしも君を傷つけようとする奴がいるなら、俺が必ず守る。たとえこの学校の俺以外の全員が君を責めることがあったとしても、俺だけは君を信じ続ける
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