暁 〜小説投稿サイト〜
ようこそボンゴレ]世。実力至上主義の教室へ
ぺーパーシャッフルF 〜全ては大空の下で〜
[13/21]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
私を見つめるだけ。

 

「……っ!」

 

 ??パシーン!

 

 怒りを堪えきれず、私はツナ君の頬を思いっきりはたいた。

 

「……」

 

 それでもツナ君は表情を変えず、無言で私を見つめるだけだ。

 

「……なんで何も言わないのよ」

「……」

「……ふざけないでよ!」

 

 ??パシーン!

 

 ??パシーン!

 

 ??パシン、パシーン!

 

 ??パシーン!

 

 私は何度も何度もツナ君の頬をはたいた。時には反対側もはたきつつ、何度も何度もツナ君の頬をはたく。

 

「……」

 

 それでもツナ君は何を言わない。変わらずに優しい表情で私を見つめるだけだ。

 

 全然治らない怒りに、無意識で自分の思いの丈をツナ君にぶちまけていた。

 

 

 ??パシーン!

 

「……信じてたのに!」

 

 ??パシーン!

 

「ぐすっ……ツナ君だったら大丈夫だって思ったのに!」

 

 

 いつのまにか、ツナ君を頬を叩いている私の頬には涙が流れていた。

 

 

 ??パシーン!

 

「……やっと出会えたと思ったのに!」

 

 ??パシーン!

 

「……私の全てを受け入れてくれるって信じたのに!」

 

 ??パシーン!

 

「……なんで裏切ったのよ!」

 

 ??パシーン!

 

 最後に今までで最大の強さで頬をはたいた私。

 さすがに疲れて、上げていた手と頭を下げて息を整える。

 

「はぁ……はぁ……」

「……」

 

 今だに何も言わないツナ君。それにまた怒りが湧き上がり、何か言うまではたき続けてやろうと顔と腕を上げると……

 

「っ……!」

「……」

 

 目の前には、さっきまでと違って悲しそうに微笑んでいるツナ君が立っていた。

 

「……」

「……やっと」

「!」

「やっと……聞かせてくれたね」

「……え?」

 

 ツナ君の言っている意味が分からず、首を傾げる。すると、ツナ君は上げている私の手を優しく両手で包みこんだ。

 

「あっ……」

 

 そして自分の胸元に下ろすと、ツナ君はゆっくりと語り始めた。

 

「ごめんね桔梗ちゃん。辛い、悲しい思いをさせたよね」

「……うん。辛かったし、悲しかったよ」

「……そうだよね。君にそんな思いをさせるのは嫌だったんだけど、そうで
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ