ぺーパーシャッフルF 〜全ては大空の下で〜
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からは怪しげに笑う龍園の声が聞こえるが、無視して屋上を出た。
?? 1年生フロア・廊下 ??
「……教室に入ったな」
「ええ。あれは……Dクラスの教室ね」
櫛田を追いかけていると、Dクラスの教室に入っていく姿が見えた。
俺達も近づいて、廊下から中の様子を確認してみると……中には櫛田と綱吉が立っていた。
「あ、綱吉君」
「……廊下で声だけでも聞いておくか」
俺達は廊下に隠れながら、教室内での会話に耳を傾ける。
「……ツナ君、ちょっとついてきてくれるかな?」
「うん、もちろん」
『!』
2人がどこかに行くようなので、俺達は物陰に隠れてやり過ごす事にした。
やがて2人は教室から出てきて、どこかに向かった。
「……この方向は」
「……特別棟ね」
どうやら、特別棟に向かったようだ。
「……追いかける?」
「……いや、もう大丈夫だろう」
「え? どうして? 櫛田さんは綱吉君にも怒りを持っているかもしれないわよ」
「綱吉なら大丈夫だ。きっと自分で誤解を解くだろう」
「……そうかもしれないけど、一応見ておいた方が」
「いや、やめておこう。俺達が行って櫛田が気付けば、もっと怒りが溜まるだろうからな。ここは綱吉に任せよう」
「……分かったわ」
堀北を説得し、俺達は誰もいない教室から鞄を取ってマンションへと帰った。
……綱吉なら櫛田の誤解を解ける。実はそう思ったのには根拠がある。
俺がカンニングペーパーを仕込んでる事に気づいてるのに、対処をしなかったのには綱吉なりの理由があるはずだからだ。
?? 特別棟最上階。桔梗side ??
「……」
教室にいたツナ君を連れて、私は特別棟の最上階にやってきた。
「……」
「……」
立ち止まって向き合っても、ツナ君は一言も話さない。
私の言葉を待っているのかもしれない。
そして、私を見つめるツナ君はいつもの優しい表情だ。
「……っ」
いつもなら好きなその表情も、今の私には怒りを増長させるものでしかない。
怒りが最大限に溜まった私は、思わずツナ君の胸ぐらを掴んでしまう。
??ガシッ!
「……」
「……」
私がこんな事をしているのに、ツナ君は何も言わずに優しい表情で
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