ぺーパーシャッフルD 〜両翼達、動く〜
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いをする予定なんだ」
「20時? 随分遅いのね」
「ちょっと予定があってな。勉強会の後に映画に行くんだ』
「……勉強会のグループで?」
「そうだ。でな、その話し合いの時に軽井沢に頼みたいことがあるんだ」
軽井沢に頼みたい事を説明する。全てを聞き終えた軽井沢からは嫌そうな声が返ってきた。
「……また凄い面倒な役回りね。何が狙いなわけ?」
「全て終えた後で説明する。その方がお前の為だ』
「……というか、そんな事ツっ君が許さないんじゃないの?」
「綱吉は話し合いには参加させない。だから大丈夫だ」
「……ふ〜ん。何か釈然としないわね」
「これも綱吉の、ひいてはDクラスの為だ。協力して欲しい」
「……わかったわ」
??ピッ。
「……よし、早速動くか」
軽井沢との電話を切った俺は、次にメールを作成し始めた。
「……TO 龍園……っと」
?? 翌日。映画館 ??
昼の勉強会終了後、俺達はケヤキモールにある映画館へとやってきた。
「綱吉は……まだ来ていないな」
「まだ上映時間までは時間あるじゃん? 先に6人分チケット買ってくるね」
「頼む、波瑠加」
「いいよ〜。あ、後でポイントは徴収するからね」
波瑠加がチケットを買って帰ってくる頃、綱吉が走ってくるのが見えた。
「あ。ツナぴょん、ちょうど来たね」
「全力疾走してねぇか?」
「だろうな、すごいスピードでこっちに近づいているぞ」
「……いや、それよりも綱吉の奴、誰かを背負ってないか?」
姿が見えてから数秒後、綱吉は俺達に合流した。
……背中に美少女を背負って。
「はぁはぁ……ま、間に合った!?」
「お、おう。全然余裕あるぞ」
「そっか、よかった〜」
「綱吉君お疲れ様!」
安堵する綱吉に、背負われている美少女が労いの言葉をかける。
「間に合ってよかったね、帆波ちゃん」
「うん! 綱吉君のおかげで助かったよ」
(! 一之瀬?)
綱吉が背負っていたのは一之瀬帆波だった。
息を整えている綱吉に、啓誠が苦笑いしながら声をかける。
「一之瀬を背負ってここまで走ったのか?」
「うん、帆波ちゃんもクラスメイトと映画を見るらしくてね。で、予想より時間押しちゃってたし、目的地が同じだから背負ってきたんだ」
「いや、普通は遅れそうなら誰かを背負って走る選択はしないだろ」
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