ぺーパーシャッフルD 〜両翼達、動く〜
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はどうしようもないもん。極力嫌われないように接触を控えるくらいしかできないかな」
「じゃあ、そんな人が困っていたら一之瀬さんはどうする?」
「それは助けるよ。生理的に嫌われるとしてもBクラスの仲間には変わりはないもん」
……やっぱり一之瀬と綱吉は、性格的に似てる部分があるのだろうな。まぁ沢田なら嫌われてても交流しようとするかもだが。
「……」
2人の会話を聞いていたら、俺も一之瀬に聞いてみたい事が出てきた。
「なぁ。俺からも一之瀬に1つ聞いていいか?」
「うんっ、いいよ!」
「Bクラスのクラスメイトなら仲間だって事は理解できた。けど、友達って呼べる存在は他のクラスだっているだろ?」
「そうだね。綾小路君や堀北さん、綱吉君も私にとっては大切な友達だよ」
「なら、俺達が困っていたらどうする? 助けになりたいと思うか?」
「もちろん。友達だって助けたいって思う対象だよ」
最後まで迷いなく答える一之瀬に堀北がため息を吐いた。
「全く……あなたも綱吉君も、どこまでお人好しなのかしら。2人とも誰でも助けようとしてしまうんじゃないの?」
「あはは、理想を言えばそうなんだけね。現実はそんなに甘くないし、私個人に出来ることなんて限られてることは弁えてるつもりだよ。例えば龍園君が困ってたとしても、皆と同じようには助けられないかな。まぁ大したことなければ助けるけど」
……普通はその大したことも出来ないものだけどな。
「きっと、私が友達だと認めた人は全員仲間ってカテゴリに入るんだと思う」
「そう……。なら、私と神崎くんが同じように困っていたらどうするのかしら?」
それはちょっと意地悪な質問だな。
一之瀬が綱吉と似た考え方をしてるから嫉妬でもしてんのか?
「もちろん両方助ける。……いや、助けたいとは思う」
「……思う?」
「いや〜、両方助けるのは時と場合によっては難しい事もあるしね。安易に助けるとは言い切れないかな」
そう言いながら、若干悔しそうな顔をしている一之瀬。
助けられるならもちろん両方助けたい、という気持ちは本物なのだろう。
「私はこの学校に入学して綱吉君と出会うまで、純粋な善人を信じていなかったわ。人は少なからず見返りを求める生き物だと思っていたし」
「基本的にはその通りだと思うよ? 稀に常識はずれの善人がいるくらいじゃないかな」
「じゃあ……あなたや綱吉君は、その常識はずれの善人に当てはまるのでしょうね」
「……」
素直に尊敬の念を述べる堀北だが
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