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ぺーパーシャッフルD 〜両翼達、動く〜
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 俺もポップコーンを一口……

 

(! う、うまい。これがポップコーンという食べ物か……)

 

 もう一口ポップコーンを味わおうとすると、隣に座っている綱吉に愛里が何やら質問している話し声が聞こえてきた。

 

 

「あの、綱吉君」  

「どうしたの?」

「……その、佐藤さんと綱吉君。最近仲が良いよね?」

「うん、多分、夜の部で一緒に勉強してるおかげかな」

「そ、そっか……」

 

 ……愛里、頑張っているな。

 誕生日会の後から、愛里は積極的に綱吉と絡むようにしているように見える。

 

 綱吉の対応が全く変わってないのが残念だが……。

 

「そ、その……勉強会でも、普通に腕とか組んだりし、してるの?」

「え? ん〜、麻耶ちゃんとはそんな事はないかな〜」

「ほっ……そ、そうなんだね」

 

 ……気づけ愛里。

 

 綱吉は佐藤とは≠ニ、言ったんだぞ。

 

 それはつまり、佐藤以外に腕を組まれる事はあるという事だ。

 

「あ、あの……もう一つ聞いてもいい?」

「うん、いいよ?」

「生徒会交替式の後、佐藤さんと2人でどこかに行ってたよね?」

「ああ、うん。そうだね」

「な、何の話をしたの?」

「え〜とね、友達になって欲しいって言われたんだ」

「……それだけ?」

「うん。……あ、あとお互いに下の名前で呼び合いたいって言われたね」

「そ、そうなんだ……」

 

 ……多分だが、佐藤は友達になりたいとは言ってないな。綱吉が変に勘違いしてるだけだろう。

 普段はすごい直感をしてるのに、なぜか綱吉は異性の感情には鈍感だからな。

 

「と、友達になりたいって言われたの?」

「うん。あ、厳密には『友達からお願いできないかな』って言われたかな」

「……」

「……」

「? どうかした?」

 

 すごい複雑そうな愛里。

 

 そして綱吉。友達からって事は、いずれは友達以上になりたいって意味だぞ。

 

「……まぁ、気づいてないならその方がいいの、かな」

「え? 気付いてないって何が?」

「ううん、な、なんでもないよ?」

 

 ……それでいいのか?

 

 そう言いたくなったが、こっそり小さくガッツポーズを作る愛里を見て言葉を飲み込んだ。  

 

 その後すぐに上映が始まったので、俺達はただ粛々と映画を鑑賞した。

 

 ちなみに映画のタイトルは、「京子とドナート。〜ラブラブ物語〜」だ。

 

 

 ?? 映画鑑
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