ペーパーシャッフルC 〜大空に集いし新たな仲間〜
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考えていた時、長谷部さんがクスクスと笑い出した。
「ふふふw」
「? どうした、急に笑い出して」
「ん? いやね、こういう関係も悪くないなぁ〜って思ってさ」
「……こういう関係?」
俺がそう聞くと、長谷部さんはゆったりと語り始める。
「ほら、このメンバーってさ。沢田君と綾小路君以外は1人でやって来た系じゃん?」
「……まあな」
「そう、だな」
「うん……」
「……いや、俺も1人でやってきた系だな」
「え? そういう事、友達の前で言っちゃう?」
「……友達?」
「体育祭で深めた俺達の友情はどこに!?」
『はははw』
綾小路君の悲しいすっとぼけに、場の空気が緩んだ。
「ははは。……だけどさ、勉強会は結構居心地がいいっていうか」
「……だな。俺もそんな感じがしてた」
「でしょ〜?」
長谷部さんの言葉に三宅君が同意する。長谷部さんも嬉しそうだ。
「だからさ? この6人で新しいグループを作りたいなって思ったんだ」
「……いいなそれ。悪くない」
「……そうだな。このグループは一緒にいて楽だ」
「うん、大歓迎だよ」
「わ、私もこのグループは好きです」
長谷部さんの提案に4人が同意した。残りは幸村君だけだ。
「ゆきむーはどうなの?」
「……俺はお前達の勉強を見る為だけに一緒にいる。……けど、効率化の為にグループを認めても……いいぞ」
「うわ、何それ? 分かりにく〜い」
「幸村君はツンデレなの?」
「う、うるさいな。そして俺はツンデレではない」
遠回しな言い方ではあったが、これで全員が長谷部さんの提案に乗ったわけだ。
「あ、ねぇねぇ。せっかくグループになったんだし、お互いの呼び方変えない?」
「あだ名呼びは嫌だぞ」
「え〜? だったら下の名前呼びだね。私は波瑠加はるかだよ」
長谷部……波瑠加ちゃんに続き、それぞれが下の名前を言い合う。
「明人あきとだ」
「俺は清隆きよたか」
「綱吉だよ」
「あ、愛里……です」
「……輝彦てるひこだ。だが、俺をその名前では呼ばないで欲しい」
全員が下の名前を言い合うが、幸村君は自分の名前を呼ばれるのは嫌なようだ。
「自分の名前が嫌いなのか?」
明人君がそう聞くと、幸村君は食べ終えた氷アイスをゴミ箱に入れ込みながら話始める。
「……その名前は母親が付けたんだ。俺の母は幼い頃に俺と父を捨てて家を出た……卑劣
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