ペーパーシャッフルB 〜迫り来る嵐の予感〜
[13/14]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
は何も腕っ節だけじゃねぇ。ここ≠使える奴が勝つ事もある」
そう言いながら、龍園は自分の頭をトントンと叩いた。
「……じゃあ、あんたは沢田に暴力で挑む気なのね」
「ああ、周りくどい方法を取ってる場合じゃねぇ。今のうちにあいつを排除しねぇとな……そこでだ」
龍園は教卓の前に立ち、クラスメイト達を睨むように見回す。
「……満を持して勝つ為に、あいつの弱みを握りてぇ。お前ら、沢田に関する情報を持っている奴はいねぇか?」
『……』
誰も答える者はいないが、数名に目を付けた龍園はその人物達の席に直行する。
最初に向かったのは……椎名ひよりの席だ。
「ひより……お前、何か知らないのか?」
「……いえ。沢田君とは親しくしていますが、弱みのようなものは存じ上げませんね」
「……そうかよ。なら、沢田に近づいて弱みを握れと言ったら……どうする?」
「……それがCクラスの為になるなら、引き受けますが?」
ひよりと龍園はお互いに笑みを浮かべながら見つめ合う。
「……ふっ、よく分かったぜ」
「お分かり頂けてよかったです」
満足したのか、龍園はひよりの席から離れて別の席へと向かう。
そしてそこは……干支試験の最中に軽井沢に対していじめを行なっていた3名の内の1人、真鍋の席だった。
「……おい真鍋。お前、さっきからすごく震えてるなぁ?」
「す、すみませ……」
「お前、何か知ってるな?」
「そ、その……わ、私は」
??ドンっ!
(びくっ!)
痺れを切らした龍園は真鍋の机を強く叩いた。
「……とっとと話せ」
「! は、はいっ」
恐怖の余り、真鍋は泣きながら話し始める。
「……D、Dクラスの、軽井沢恵……って知ってる?」
「……名前と顔くらいはな。平田の女だったか?」
「う、うん。……あの子、その、今はあんな強気な態度だけど、昔虐められてたっぽくて……」
「ほう? それで?」
「リ、リカが、軽井沢にひどい扱いを受けてたから、仕返ししようと思ったの……」
真鍋は干支試験の最中の出来事を全て龍園に話した。
軽井沢と同じグループになって、軽井沢が昔は虐められっ子だったのではと疑い、それが事実だったこと。そして仕返しとばかりに暴力行為をしようとしたことを話したのだ。
「……なるほど。それで?」
「私達が軽井沢に暴力を振るおうとしたその時、沢田君が現れたの。そして、軽井
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ