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ようこそボンゴレ]世。実力至上主義の教室へ
生徒会交替式と新しい友達
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テージ中央に戻ってマイクをスタンドに取り付けた。そして、締めの挨拶を始める。

 

「……以上で、私の挨拶を終わらせて頂きます。ありがとうございました」

 

 そう言って頭を下げる南雲先輩。これでスピーチも終わり、交替式も終了となる……はずだったのだが。

 

「……皆さん。式次第にはありませんが、ここでもう一つスピーチを追加させてください」

「え?」

 

 南雲先輩のその言葉で会場が騒がしくなる。

 しかし、そんな事は気にも止めずに南雲先輩は言葉を続けた。

 

「今日から新しく生徒会に加わり、副会長として私の覇道を共に歩んでもらう相棒をご紹介します! 1年Dクラス、沢田綱吉です!」

「なっ!?」

 

 俺の名前を言うと、南雲先輩は俺を手で示した。

 

「さぁ新副会長! 君のスピーチの時間だぞ!」

 

 ニコニコ笑いながら俺の事を見る南雲先輩。

 2年生の拍手の音だけが体育館内に響き渡っている。

 

 このままいても俺がスピーチするまでは終わらなそうだ。

 そう思って、俺はステージ中央に歩み出た。

 

「……よろしくな」

「……ええ」

 

 すれ違い様、南雲先輩に肩を叩かれた俺はマイクの前に立った。

 全校生徒の視線が俺に注がれている。

 

(……何を言おう。副会長として言うべき事を言いつつ、自分の意思表明もしっかりとした方がいいか?)

 

 スピーチの内容を急速に組み立て、俺は口を開いた。

 

「ただいまご紹介にあずかりました。生徒会新副会長、1年Dクラスの沢田綱吉です。副会長に選ばれたからには、学校をよくする為にも全力で生徒会長をサポートしていきたいと思います」

 

 ここまでは、ステージ袖に引っ込んだ南雲先輩もニコニコしながら聞いている。

 

「……ですが」

「!」

 

 しかし、この後の俺の発言で南雲先輩は真顔に戻った。

 

「ですが、自分の信念を持つことも忘れません! 私の信念とは、この学校をより良いものに導く生徒会である事です! その信念に基づき、もしも生徒会としての方針と私の考えに齟齬が生まれた場合には、1年である事や副会長である事は関係なく、自分の意見を述べる所存です。生意気と感じられる方々もいるかもしれませんが、以上を私の挨拶……そして決意表明とさせて頂きます!」

 

 スピーチを終えた俺が頭を下げると、今度は1年Dクラスの方から歓声が上がった。

 

「いいぞ〜! 沢田ぁ!」

「沢田く〜ん♪」

 

 クラスメイト達の歓声を浴びながら舞台袖に戻る
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