体育祭の後A 〜真なる相棒〜
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」
「あはは、まぁそうだよね」
「お前程のお人好しがマフィアのボスとか、命も精神も保たないだろ」
「そうだね、今まで色々な事件があったし、死んでもおかしくなかった事も沢山あるよ」
俺の話を聞いて、綾小路君は俺を嫌いになるかもしれない。日本で言う所のヤクザのような団体のトップだなんて、そんな奴のそばにいたくないと思う人が大多数だろう。
俺は周りに恵まれて、俺がマフィアだと知っても付いて来てくれる友達しかいなかったけど。
果たして綾小路君は俺の正体を知ってどう思うんだろう。
心配になりながら綾小路君の顔を見てみると、彼は何かを考え込んでいた。
「……なぁ沢田」
「ん?」
「お前、なんでマフィアのボスになろうと思えたんだ? いくら血縁関係だからって、わざわざ裏社会に飛び込む必要なんてないだろ」
「あはは、うん。俺もずっと絶対にマフィアのボスになんてなりたくないって思ってたよ」
「なら、どうしてだ?」
綾小路君のその質問に、俺は昔の事を思い出しながら答えた。
「中2の終わりぐらいにさ、複数のボンゴレに敵対しているファミリーが合同で学校に攻めて来たんだよ」
「!」
「仲間達と頑張って対処して、死者は出なかったんだけどね。戦いの影響で数名の生徒が怪我を負っちゃってさ。そしてその中に、俺の大事な人もいたんだ」
今でもその時の彼女の怪我を思い出すと胸が痛む。
結構深い傷で入院する事にもなってしまった。
「でさ。思ったんだよね。学校を攻めてきたのは、俺がボンゴレ]世として生きる覚悟をしてないのが原因だって。うじうじしている俺の隙を付いて消そうとしたんだってさ」
「……」
「だから、大事な人の病室で決めたんだ。もう二度とこんな事が起きないようにしようって。マフィアに関係ない人達を巻き込む事だけは絶対にしないでおこうってさ」
「……それで、ボスになる事に決めたのか?」
「まあね。まぁでもボスになっても俺を狙ってくる輩なんて沢山出てくるじゃない? だから俺、自分の手でボンゴレ変えようと思うんだ」
「は? ボンゴレを変える?」
綾小路君は目を見開いて俺の話を聞いている。
「そう。元々ボンゴレファミリーは、大事な人達を守る為の組織だったんだ。それがだんだんと大きく膨らんでいって今のボンゴレの形がある。俺は変わってしまったボンゴレをあるべき姿に戻したい。そして、ファミリーの力は守る為に使うんだ。俺の大事な人達や、ファミリーの大事な人達。そして、そんな俺に賛同してついて来てくれる人達と、その人達の大事な人達を守る為にね」
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