体育祭の後A 〜真なる相棒〜
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いや、基本的に目立ちたくないというスタンスは変わらん」
「えっ! じゃあどういう事?」
「お前の相棒でいる為に必要な事なら、俺は本気で取り組むって事だよ。例えば、坂柳と勝負する事になった時とかな」
「! ……そっか。ふふっ、それだけでも俺は嬉しいよ」
俺が笑うと、綾小路君は微笑みながら俺に手を差し出して来た。
「おそらくお前には、この学校でも成し遂げたい目標でもあるんだろ?」
「え。よく分かったね?」
「簡単だ。ボスになることが決まっているのに、わざわざこんな学校に入ってきてるんだ。何かしらの理由があると思うだろ」
「あはは、さすがは天才な相棒だね。そう、俺にはこの学校で成し遂げたい目標があるよ」
「よし、じゃあ俺は相棒としてお前が目標を達成できるように力を尽くそう。これからもよろしくな、ボス」
「ははっ、ボスはやめてよ」
そして、俺は綾小路君と堅く握手をした。
きっとこの瞬間に初めて、俺と綾小路君は真の意味での相棒になったんだと思う。
??この時、廊下の隅で2人の会話を聞いていたものがいた。
そしてその人物は安心したように目を閉じて、誰にも聞こえないように小さな声で呟いた。
「……さすがです沢田さん。有栖さんを止めるには、きっと彼の力も必要です。だって……彼は未来でも、沢田さんの為に力を貸してくれていたのですから」
〜おまけ〜
?? 調停者コンチリアトーレ 幹部の独白 ??
「……!」
目が覚めると、そこはいつもの天井だった。
「またあの夢か。……全く、10年も前の話なのに、よく何度も同じ夢を見るもんだ」
ブツクサと独り言をいいながら、制服であるスーツに着替え身支度を行う。
洗面所の鏡を見ながら頭髪を整えていると、部屋の扉を誰かが叩き始めた。
「ちょっと〜? あんたまだ準備できてないワケ?」
「……すまん、もう終わる」
「全く……今日は朝から会議だって言ってあったでしょ?」
「悪かったよ。……よし、これでいいな」
身支度を終えた俺は、廊下へ繋がる扉を開けて外に出た。
外で待っていたのは、長い金髪をポニーテールで纏めた成人女性だった。
「……待たせてすまん」
「はぁ……ほら、さっさと行くわよ?」
「ああ」
女性と共に長い廊下を歩き始める。
「……今日は何の会議だった?」
「はぁ? それも
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