体育祭の後@ 〜それぞれの放課後〜
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だって、ツナ君ならこんくらいのピンチは切り抜けると思ってたし〜♪」
「! あなた……最初から作戦が失敗すると分かっていたの?」
「うん! だってツナ君ならこんな事では負けないでしょ?」
「……ふっ、ふははは!」
櫛田の言葉を聞いて、龍園は大声で笑った。
そして、薄ら笑いを浮かべながら櫛田に問いかける。
「桔梗……てめえ、俺を裏切ってたのか?」
「ええ? 裏切ってないヨォ! だって君に渡した参加表は本物だったでしょう? ちゃんとツナ君と堀北さんの妨害は出来ていたじゃない。……それに今回の私達の協力関係は、『Dクラスの参加表を渡す代わりに、堀北鈴音を追い詰める』って契約だった。そういう意味では、龍園君の方が契約放棄してるよ? だって、堀北さんを潰し切れてないし、ツナ君まで狙っちゃってるもんね♪」
「……ククク、確かにそうだな」
ニヤリと笑い、龍園と櫛田は互いを見合う。
「ったく、怖えぇ女だなお前は。まぁだからこそ気に入ってるんだけどな」
「ふふふ、私も龍園君を気に入ってるよ? ……手を汚す身代わりとしてね♪」
「……はっ、そうかよ」
そう言うと、龍園は校舎の方へと歩き始めた。
「今回の件はこれで終わりだ。証拠があるんじゃ仕方ねぇし、俺達はお前達を訴えねぇ」
「……そう」
「ただな?」
「?」
校舎に向かって歩いていた龍園が、急に足を止めた。
そして、堀北達の方向に振り向いた。
「俺はまだ諦めてねぇ。沢田がただのパシリじゃねぇ事はよく分かった。……だからな、次はもっと綿密な計画を立てて確実に潰してやる」
「……あなた、まだやる気なの?」
「安心しろよ鈴音。もうお前は狙わねぇよ。だが、沢田綱吉。あいつだけは徹底的に叩き潰す。ここまで俺をコケにしやがったんだ。その代償を払ってもらわねぇとなぁ」
そう言うと、龍園は手をひらひらさせながら体育館裏を離れて行った。
「……」
「……」
「……」
残された3人の間を沈黙が支配する。
最初に口を開いたのは堀北だ。
「櫛田さん、もう一つ聞かせて?」
「……何かな?」
「最初から失敗すると分かっていた。それなのに龍園君と取引をした。それはなぜ? 綱吉君が助けてくれると思っていたなら、私が龍園君に潰されることもないって思ってたのでしょう?」
「そうだね」
「じゃあどうして……」
どう答えるかを少し考え込むと、櫛田は答えはじめた。
「ツナ君への最終試験
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